MOSHI MOSHI NIPPONプロジェクトには、日本のカルチャーを代表するさまざまな人気アーティストが参加しています。
このコーナーでは、MOSHI MOSHIと特に関わりの深いアーティストたちを毎回、インタビュー形式でご紹介。今回は、ポップ、ロック、ジャズ、AORなど様々な音楽を巧みに操る『WEAVER』が登場!!3年振りのニューアルバムが発売され、話題の彼らが、いまの心境と海外での経験を語ってくれました。必見です!
回答者:杉本雄治、河邉徹、奥野翔太(WEAVER)
文:杉田直子(SHUTTER)
ーー2012年に海外での初公演をシンガポールで果たされましたが、海外ライブ時に、印象深かった出来事はありましたか?
杉本:タイのお客さんの熱量はハンパなくすごかったです。フェスに出演したのですが、どのステージに行ってもお客さんの大合唱が凄くて圧倒されました。ジャカルタでは、ライブの時間がちょうどお祈りの時間と重なって、その間はすべてのイベントが中断していたのがとても興味深かったです。
河邉:僕らが海外で一番ライブをしている場所はシンガポールですが、僕らが留学のためロンドンに行って少し英語が話せるようになってから、再度行った時は、やっぱり今までよりもお客さんやメディアの方との距離が縮まったように感じました。また、ライブでのMCや取材の受け答えを現地の言葉ですることで、音楽だけじゃないところでも繋がれた気持ちになりました。
奥野:初ライブだったにも関わらず、空港で現地のファンの方々がお出迎え、お見送りに来てくれていたのがとても印象的で、嬉しかったです。ライブも初ライブとは思えないほど熱気があって、自分たちが知っている曲になるとオーディエンスが自然と一緒に歌いだすのは、日本ではなかなか見れない光景で、とても好きです。それから、僕が歌を歌うシーンで、緊張してか歌詞が飛んでしまってゴニョゴニョとめちゃくちゃな言葉になってしまったことがあるんですが、日本語のシーンだったのでみんなにはバレてなかったみたいで、よかったです(笑)。
ーーお話にもありましたように、2014年の1月末から半年間、ロンドンへ留学されていましたが、帰国後に変化はありましたか?
杉本:それまでは周囲の顔色ばかり伺って自分のやりたいことを貫けずにいましたが、誰の助けもない環境で自分のやりたい事を貫き通せる芯ができたと思います。
河邉:ロンドンで向こうのアーティストと一緒にスタジオに入ったことは大きな経験値になりました。向こうのドラマーに教えてもらう機会もありましたが、演奏の感覚が大きく違ったので、学ぶことはとても多かったです。
しっかり一音一音を強く叩くことを学びました。
奥野:日本から離れることで、自分たちの立ち位置や音楽について俯瞰で見ることができたり、現地で新しい文化、価値観に直に触れていくなかで、あらゆることに対する先入観や既成概念を取り払えたことが、自分たちにとってとても大きかったと思います。やりたいことをやりたいようにやる。そこから生まれてくる音楽の強さを信じることができるようになりました。
ーー大変、貴重な経験をされたようですね。では、日本と海外、ライブの違いはありますか?
杉本:やはり日本のお客さんは少しシャイで、みんなと同じ動きをして盛り上がる風潮がある気がしますが、海外はそれぞれが好きなようにカラダを動かして楽しんでいる印象です。
河邉:海外では、それぞれが自由に音楽を楽しんでいるように感じます。思うままに体を動かしたり、声を出したり。一方、日本ではみんなと同じ動きをしたり、同時に声を出して一体感を楽しんでいるように思います。
どちらも違いがあって良いですね。
奥野:日本はみんなの一体感を楽しむスタイル。アーティストも会場をひとつにするために、MCやパフォーマンスで丁寧に誘導していくことが多いです。国にもよりますが、海外のファンは、歌いたい時に歌い、手を叩きたい時には手を叩く。
アーティストも心なしか、まず自分たちが楽しむこと、気持ちよくなれることに重きを置いてる気がします。
ーーこれから公演したい・行きたい国や街を教えてください。
杉本:台湾、イギリス、フランスです。
河邉:同じアジアの国々にも、まだ行ったことのない国はたくさんあるので行ってみたいなと思います。
奥野:ロンドンとブルックリン(いずれも英国)、台湾ですね。
河邉:台湾はよく友人が旅行でも行っているようで、とても楽しいと聞いたので、ライブでもプライベートでも行ってみたいです。
ーーみなさんが注目している海外のポップカルチャーはありますか?
杉本:ロンドンのショーディッチで観たのですが、ストリートアートのクオリティが本当にすごくて、どうやって描いてるのか興味を持ちました。
河邉:ファッションに興味があります。ロンドンにいる時に街を行く人を見ていると、色彩の暗い色を着ている人が多かったので、日本に帰ってくるとみんなカラフルな服を着ていて不思議な気持ちになりました。いまは世界の国の服をインターネットで買えるので、日本にいても、各国のブランドの服を着てみたいなと思います。
奥野:ポップカルチャーではないですが、最近の海外アーティストはライブの時の映像や照明の使い方がめちゃくちゃかっこいいので、刺激を受けています。
ーーずばり、日本のポップカルチャーとは何ですか?
杉本:やはりアニメが強いです。ロンドンで半年間暮らして、やはりたくさんの方にアニメの話を聞かれました。
河邉:アニメ、漫画、原宿などが有名かもしれないですが、「J-ROCK」と言いたいですね。西洋のロックからも影響を受けていますが、日本のロック特有のポップなメロディや、切なさなどは国境を越えて多くの方に楽しんでもらえると思います。
奥野:マンガ。アニメ。特にジブリの人気はすごいなと、ロンドン留学中に感じました。僕も大好きです。
ーー最後に、海外のファンの方にメッセージを!
杉本:海外でライブをすると、どこに行っても最高の盛り上がりを見せてくれるので、新しいアルバムを持って早くライブしに行きたいです。
河邉:3年ぶりの新譜『Night Rainbow』が2月10日にリリースされました!良いアルバムになった自信がありますので、聴いてもらえると嬉しいです!
そしていつかライブをしに行けるよう、僕らも精一杯がんばりますので、待っていて下さい!
奥野:新しいアルバムは、進化したWEAVERのサウンドを楽しんでもらえると思いますが、僕たちはまだまだ進化し続けていくので、これからもWEAVERが紡いでいく音楽を楽しみにしていてください。いつか生で音楽を届けに行きたいです。
<リリース情報>
ニューアルバム
『Night Rainbow』
2016年2月10日発売
【初回盤】(CD+DVD)
AZZS-43 / ¥3,611(税抜)
【通常盤】(CD)
AZCS-1053 / ¥2,500(税抜)
<ライブ情報>
【WEAVER 11th TOUR 2016「Draw a Night Rainbow】
4月9日(土) 大阪 オリックス劇場
4月10日(日) 名古屋 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
4月16日(土) 高松 アルファあなぶき小ホール
4月17日(日) 静岡 グランシップ 中ホール・大地
4月29日(金・祝) 福岡 福岡国際会議場メインホール
4月30日(土) 広島 広島JMSアステールプラザ中ホール
5月2日(月) 仙台 若林区文化センター
5月4日(水・祝) 札幌 札幌サンプラザホール
5月6日(金) 東京 NHKホール