「絶対」という単語はgoo辞書によると、「他に比較するものや対立するものがないこと。また、そのさま」そして「他の何ものにも制約・制限されないこと。また、そのさま」。他に比較できず、また他の何にも制限されていない領域、それこそが現代っ子オタクたちが生みだした、神秘的ゾーン、「絶対領域」！この言葉に親しみのないキミには奮ってご紹介するが、これはミニスカートとニーハイソックスの間の肌けたアノ神秘的空間を指す。

出典: http://fukunono22.tumblr.com/

ちょうど一年前、ここMOSHI MOSHI NIPPONでもご紹介した「光るスカート」は、日本的面白コンテンツ事業を開発する面白法人カヤック所属、天野清之氏の「絶対領域拡張計画」の心弾む第一弾。クラウドファンドで資金を収集したこのスカートが一体何を光らせるかは、もう検討がつくのではないか？もちろん「絶対領域」のほかないですヨ。

普通に着飾ってもスカートのポフっとした広がりに心ときめく光るスカートだが、実はこのスカート、見かけによらず約300gの重さであり、その重さの正体といったらLED電灯（3時間以上照らしたら熱くなっちゃうからご注意）（充電はUSBでネ★）。他のスカートと差別化するこの点灯機能に歓喜が溢れるのはお見通し。彼らの初代作品を辿るべく、クラウドファンディングサービスMakuakeにて設立されたページに早速アクセスしてみると、光るスカート1着・光るスカートとベストセット、などありとあらゆる組み合わせで光るスカートが売られているものの、そのあらゆるコンビネーションを足しても在庫は全部で32着。この世でラッキーな32人しかこのスカートを所有しているということになる。というワケで売り切れ必至なのも全く驚きをそそらない。そしてこの神秘的空間を照らしてくれるスカートにガっついた32名の手に渡ってから1年ほどが経過したところで、そろそろ「絶対拡張領域計画」の第2弾は出ないかしら、と首を長くして待っていたそんなとき。現れました。拍手でお出迎えするのは、絶対領域拡張計画第２段「アームスカート」！

だけどその前におさらい！初代「絶対領域」の意味は思慮深かった。

実は「絶対」と「領域」という独立した二つの単語が合体したのは、思いの外最近のこと、1995年である。

気になる生みの親は、不朽の名作「新世紀エヴァンゲリオン」！アニメに登場するエヴァンゲリオン、そして使徒たちが持つ特殊能力、そして防御機能であるA.T.フィールド（アブソルート・テラー・フィールド）の和訳としてわたしたちは初めてこの単語を耳にすることに。「絶対恐怖領域」または「絶対領域」としてファンの間でみるみると親しみを持たれるようになったのだ！このA.T.フィールドは、渚カヲルによると「誰もが持っている心の壁」を指すそうで、自分を守るための予防線なのだとか。いま我々が知る「絶対領域」なんかと比べると全くかけ離れた深みを持つ単語である。

時を早送りし、2001年。我々が知るこの「神秘的空間」としての意味を付け加えたのが、ゴースト「せりこ」の作者であるMIY氏のこの発言：

“前から言っているけどミニスカートとニーソックスの間の空間は無敵だ。神の絶対領域とでも言おうか（爆）”

MIY氏がブログにこの一節を投稿した後、瞬く間にオタクのコミュニティへと広がり、いまや「絶対領域」とグーグル画像検索するとあの神秘的空間がズラリと出てくるほどの知名度へと昇りつめたのだ。

さらに時を早送りし、2011年。普段はサラリーマンや女子高生など、日本独特の人物をパシャりと捉える青山祐企が写真集「絶対領域」をリリースし、そこで「絶対領域」に萌える子たちはこの領域を知る上で大事な黄金比を知ることとなる（スカートの丈：絶対領域：膝上ソックス=4:1:2.5）。そしてようやく現在へと追いつき、（お待たせしました）絶品というほかない天野清之氏の発明「アームスカート」と出くわすことになる！

スカートにアーム（腕）がついてる？

海内工業/bloomakeLabの力を借り完成されたこのスカートは、「乙女の生活をサポートする」ということが第一の趣旨とされている。それはそうとも一人4本も腕があれば、どんな作業も倍速で終わるでしょ？付属のリモコンで既に組み込まれた動きをこなしてくれるよう指示しよう。

そこでこのアームができる様々な動きをご紹介。

1. 今後の季節には水分補給が大事。喉が渇いたときにはペットボトルを渡してくれるよ。

2. チャラリラと電話が鳴ってるけど、あそこのテーブルまで取りに行くの、億劫ダナ。そうだ、アームに取らせよう。

3. 読書好きのあなたは手に力を入れず、読書に没頭できるよ。

ここでキミに打ち明けなければならない悲しいお知らせがある。「光るスカート」は32人の手に渡ったが、実はこの「アームスカート」、誰の手にも行き届かない予定。そう、一般発売予定がまるでないのです。でもそんな中、このアームスカートを試着できたラッキーなグループを発見！遠くの位置からしかそのアームスカートの動きを目に収められないからこそ、秋葉原発6人組アイドル、妄想キャリブレーションの「チチンプイプイ」のミュージックビデオでは、アームの動きに絶大なる注目を置いてチェック。

チェスの駒まで動かせる器用さを持ち、卓球をする様は想像以上にゆるやか。先日コロコロできる傘を紹介したが、この腕があれば、もはや傘を持つことすらせずに手を自由自在にほかのことに回せる。さて、この「アームスカート」がもし手に入るとしたら、あなたは何をする？

数多くのアニメ作品の主題歌を手がけ、昨年国民的音楽番組「ミュージックステーション」に出演したことでも話題の女性シンガー、藍井エイル。今年でデビュー5周年を迎え、ますます輝きを増す気鋭のアーティストの魅力に今回は迫ります。

 

自分の手で切り開いた道
北海道札幌市に生まれ、両親の影響で幼い頃から音楽に触れ、学生時代からバンド活動を始めるなど音楽活動への興味は尽きなかった彼女。

ただ、北海道という地でともに音楽で食べていこうという仲間は見つからず、 音楽の道に進みたい気持ちと堅実な将来を歩まなくてはという気持ちの間で揺らいでいたそうです。そんな迷いの中、動画投稿サイトに、投稿したのですが、これが運命を変える大きなきっかけになります。

初投稿にして抜群の安定感。ファルセットは多く使わない、地声と地続きであるような高音域の発声をともなったパワフルな歌声は評判を呼び、これをきっかけに北海道を拠点として活躍する作曲家の安田史生と知り合います。

そして2011年の4月に発売された雑誌『リスアニ!』Vol.5の付録CDに、彼が作曲した楽曲「frozen eyez」がEir（エイル）名義で収録されます。

その半年後にあたる2011年10月、大人気アニメ「Fate/Zero」のエンディングテーマ「MEMORIA」でメジャーデビュー。オリコン週間シングルチャートではデビュー曲ながらオリコンTOP10入りを果たし、歌手としての華々しいスタートを切りました。

 

怒涛の勢い アニソン界の新星へ
以降、「AURORA」（2012年/アニメ「機動戦士ガンダムAGE」第四部OP）「シリウス」（2013年/アニメ「キルラキル」OP）「IGNITE」（2014年/アニメ「ソードアート・オンラインII」ファントム・バレット編OP）など、次々とタイアップ作品をリリース。かねてからファンと公言していたアクションRPGゲーム「ドラッグオンドラグーン」の第3作目のエンディングテーマも担当するなど、様々な夢を実現させていきます。

 

2016年3月2日に発売された最新シングル「アクセンティア」も、ゲーム「デジモンワールド -next 0rder-」の主題歌に起用されており、今後もアニメソング界になくてはならない存在として活躍していくことでしょう。

 

ステージへのこだわり 世界中から求められる理由
当初は顔の下半分を隠し、ミステリアスな雰囲気を纏っていた彼女でしたが、ファンと直に触れ合う機会を作りたい。何よりライブがしたい！という思いから　2ndシングル「AURORA」からは素顔を公開。2012年には初のワンマンライブを成功させます。

以後、毎年のようにライブの規模は大きくなっていき、2015年春には全国9都市を回るツアーを開催。11月には自身初となる武道館公演を成功させるなど、とりわけ飛躍の年となりました。

また、同じく2015年「Eir Aoi WORLD TOUR 2015 -ROCK THE WORLD!-」と称して10都市を巡るワールドツアーを敢行。「Japan Expo（パリ）」といった各地で行なわれる日本のカルチャーをテーマとしたイベントを巡る中、シンガポール・台北・香港ではワンマンのステージとしてライブを実施。いずれも大盛況の中幕を閉じました。

その海外人気は本物で、アーティストの動画について、世界のどの地域で人気なのかが分かるサイト「Youtube for Artist」で調べたところ、藍井エイルの音楽が一番再生されているのは日本ではなくタイでした。次いでアメリカ、日本は３位となっています。

都市別に見ても、1位・バンコク（タイ） 2位・シンガポール 3位・ジャカルタ（インドネシア） 4位・メキシコシティー（メキシコ） 5位・ソウル（韓国） 6位・大阪市（日本） 7位・サンティアゴ（チリ） 8位・クアラルンプール（マレーシア） 9位・ホーチミン（ベトナム） 10位・横浜市（日本）となっており、彼女の音楽は世界各地で愛されていることがよく分かります。

なぜここまで人々から求められるのか、その理由の一つにステージ一つ一つに対するこだわりの強さがあげられます。
一口に海外といっても、地域によって人気の曲というのは異なるため、その地域のファンに詳しいスタッフから情報を得ながら、どうすれば盛り上がるステージになるのかを毎回入念に考えているのだそうです。

また、「日本」をテーマにしたイベントと「アニメ」をテーマとしたものでも客層は変わってくるため、その違いに関しても敏感に察しセットリストを組み上げるなど、努力に余念がありません。これは自身もジャパンカルチャーに深い理解がある彼女ならではの視点と言えるでしょう。

次の目標としてアリーナツアーを掲げつつ、会場の広さに関係なく来てくれたファンに気持ちを届けていきたい、とステージへの飽くなき探究心をより一層強めている彼女。これからもその活躍から目が離せません。

 

ライター：囲（SHUTTER）

日本の女性ユニットが活躍の場を世界に広げています。卓越した歌唱力や繊細でギミックの効いたダンスが新鮮に映るのか、海外の人からの評判も上々です。ユニークな楽曲や高度なパフォーマンス、そして思わず応援したくなる彼女たちの人間性が、多くのファンに支持されているようです。Perfume、BABYMETALを例に、その人気の秘訣を少し探ってみましょう。

 

 

圧巻パフォーマンスの裏側にある軌跡
日本の女性ユニットの中でも一線を画するPerfumeは、今年メジャーデビュー11年目。10周年を記念して開催された2015年のライブでは、10日間で合計85,000人の観客を動員しました。機械的に動く独特な振り付けのダンス、耳に残るキャッチーな歌詞、ノリノリなテクノポップのメロディー。この3つの要素を巧みにシンクロさせ、Perfumeにしかできない世界観を演出しています。ライブでは、さらに最先端技術を駆使した映像と七色に輝くライティングも相まって、アーティスティックな表現で観客の度肝を抜きます。

彼女たちは今や日本を代表する女性アーティストと言えるでしょう。

一気に邦楽シーンの頂上まで駆け上がったように見える3人ですが、実は結成からデビューするまで5年。苦労も多かったようです。始まりは広島県のローカルアイドル。現在の方向性とは全く違う典型的なアイドル歌謡曲を歌っていました。その後、東京で中田ヤスタカ氏に出会い、“近未来テクノポップユニット”という新たなコンセプトを確立し、メジャーデビュー。「ポリリズム」や「love the world」などのヒット曲を次々と発表し、『日本のテクノポップアーティスト＝Perfume』というイメージを構築しました。

ライブ中に3人が何度も見せる深いお辞儀には、応援してくれる人への感謝の気持ちが表れているとファンは言います。初心を忘れず、日々進化し続ける彼女たち。その姿勢に感動し、ファンから根強い支持を集めています。

 

 

 

 

アイドルが新しいヘヴィメタを熱唱！
“アイドルとメタルの融合”そして“新しいメタルの誕生”を謳うBABYMETALが快進撃を続けています。可愛らしさと激しさを武器に新しいヘヴィメタルを開拓。日本よりも海外からの反響がよく、イギリス、カナダ、アメリカに多くのファンを抱えています。
彼女たちの音楽の魅力はどこにあるのでしょうか？

政治や社会に対して攻撃的でラディカルなメッセージを歌詞に込め、体に響くような重低音と高速テンポのリズム、そしてヘアースタイルやファッションが奇抜。ヘヴィメタルにそんなイメージをお持ちの方も多いはずです。

 

しかし、BABYMETALの場合は少し違います。

 

アイドルらしいかわいい歌詞に、赤と黒を基調としたゴシック・ファッション。早い動きを取り入れたダンスとキュートなスクリーム。新しい要素をふんだんに取り入れた“アイドル版ヘヴィメタル”を披露しています。海外ファンの目には、従来のものとは違う革新的な音楽に映ったのかもしれません。

 

ボーカルのSU-METALの歌唱力やサポートバンドの演奏レベルも言うことなし！　聞きごたえのある音楽と楽しいパフォーマンスでライブを大いに盛り上げてくれます。

 

 

 

文：吉田健二（SHUTTER）

日本の様々なアーティストが海外に進出しています。彼女たちのライブパフォーマンスは各地で反響を呼び、多くのファンから支持を集めています。そこで、海外に日本のカルチャーを発信するMOSHI MOSHI NIPPONが、今注目しているアーティスト4組をピックアップします。

世界が激震!!きゃりーが目論む“5つのたくらみ”

今年でデビュー5周年を迎えるきゃりーぱみゅぱみゅが、日本の元気を世界に伝えることを目的に“5つのたくらみ”を発表しました。YouTubeで公開された「きゃりーぱみゅぱみゅ 緊急手術!? 入院!? 搬送!?」もその一貫。キャッチーな動画タイトルに、一瞬心がざわっとした人も多かったのではないでしょうか!?

発表された“たくらみ”は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの新アトラクション「きゃりーぱみゅぱみゅ XRライド」の開催、ベストアルバムの世界リリース、ワールドツアーの開催、国内外アーティストとのコラボレーション、アートワーク展の実施の5つ。ベストアルバムの制作やアートワーク展は始めての試みです。

また、5周年を記念した特設サイトも公開されました。同サイト内では、インタビューやムービーコンテンツが掲載される予定です。http://kpp5.jp/ja/pc/

唯一無二の存在感を放つきゃりーが、2016年も世界中を熱狂させてくれそうです。

 

■ ベストアルバム（タイト未定）

2016年5月25日発売

 

■ ワールドツアー

2016年8月19日　東京都 日本武道館

2016年8月20日　東京都 日本武道館

シンガポール、イギリス、オーストラリア、アメリカ、台湾でも開催予定です。

衝撃のパフォーマンスが心を奪う!　Perfumeライブ

Perfumeが2015年に結成15周年、デビュー10周年を記念して開催した“アニバーサリー武道館ライブ”を収録したBDがオリコン初登場1位を獲得しました。

今年は約2年半ぶりとなるオリジナルアルバムのリリース。そして、新たな曲をひきさげ、全国アリーナツアーを行なうことが決定しました。

これまで、ファンの期待を上回るパフォーマンスを披露してきたPerfume。次はどんな衝撃を私たちに与えてくれるのか、期待に胸が膨らみます。

 

※オリジナルアルバム、全国アリーナツアーの詳細について、Perfumeオフィシャルサイトで公開されます。

http://www.perfume-web.jp

 

注目の3人組、BABY METALが 3度目のワールドツアーを開催

今、世界から注目されているメタルダンスユニットBABY METAL。昨年に続き今年もワールドツアーの開催が決定しました。ファイナル公演は東京ドーム。アイドル界の異端少女たちが、世界各地で力強いパフォーマンスを見せてくれます。

また、4月1日にはニューアルバムを世界同時発売。初回限定版には「METROCK2015」の映像が収録されたDVDが付いてきます。ファン待望の1枚に、一体どんな刺激的な楽曲が入っているのか楽しみです。

 

■ アルバム「METAL　RESISTANCE」

2016年4月1日発売

初回限定版　CD+DVD　3,241円（税別）

通常版　CD　2,315円（税別）

 

■ BABYMETAL WORLD TOUR 2016

2016年4月2日　イギリス・ウェンブリーアリーナ

US TOURは5月4日、ニューヨーク,PLAYSTATION THEATERにてスタート。

※その他、日程はオフィシャルサイトで随時公開。

http://www.babymetal.jp/

 

アメリカでも絶賛の声が!　ONE OK ROCK旋風

ONE OK ROCKが世界各地でライブを開催。1月14日～23日までは香港、台湾、フィリピン、タイ、シンガポールの5カ所を回るアジアツアー。その後「ONE THOUSAND MILES TOUR 2016」に参加し、東京、大阪、名古屋で、パワフルなパフォーマンスを披露しました。

様々なロックファンを魅了してきた、ONE OK ROCK。今年の9月からは北米ツアーを展開予定です。世界から熱い視線を向けられている彼らが、一大旋風を巻き起こします。

■ Monster Energy Outbreak Tour　全23公演

ONE OK ROCK 、Issues、Crown the Empire、Night Versesが出演

2016年3月20日サクラメント, CA – Ace of Spades

2016年3月22日サンディエゴ, CA – House of Blues

2016年3月23日ラスベガス, NV – Vinyl

2016年3月28日ヒューストン, TX – House of Blues

※その他日程はオフィシャルサイトで確認できます。

http://www.oneokrock.com/jp/tour/

いま、日本の音楽界を代表するアーティストたちが世界で絶賛されています。テクノ、ポップス、ロック、メタル、評価の対象はジャンルレス。漫画やアニメなどのオタク文化に並ぶほど、日本の音楽シーンが今アツい！！

みなさんは「アイドル」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか？

YouTubeなどの動画サイトで、可憐な衣装を身にまとって歌い踊る女の子たちの姿を目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

日本ではここ数年、アイドルが大好き！アイドルが憧れ！！という人々が急増し、アイドルが一つの文化として定着しつつあります。

原宿Kawaii文化の後押しもあり、目にする機会が多い「アイドル」ですが、そもそもどんな存在なのでしょうか？

 

(アグレッシブなライブに定評がある、Cheeky Parade。)

 

 

遠い世界のスターから、会いに行けるアイドルへ

 

 

「アイドル」という語の明確な定義付けは難しいですが、日本におけるアイドル像というのは、「ポップソングを踊りながら歌う女の子」がベースとなっており、そのルーツは1970年代にまで遡ります。

 

TV番組などの大型オーディションにより発掘され、音楽番組の中でかわいらしい衣装に身を包んでパフォーマンスを行う姿は、テレビを通じて日本中に放送され、多くの人々を虜にしました。

山口百恵、キャンディーズ、ピンク・レディー、松田聖子など、華やかで可愛らしく、スターの名にふさわしいアイドルがたくさん活躍したのがこの1970～1980年代です。

 

その後、歌だけではなくバラエティ的側面で人気となったおニャン子クラブや、モーニング娘。の活躍を経て、現在のアイドルシーンの基礎が出来上がったのは、AKB48の台頭がきっかけと言えるでしょう。

 

2000年代に入ると、従来のようなTVの中のスター、というアイドル像とは異なる、身近なクラスメイトを思わせる”親しみやすさ”を感じるアイドルが増えました。

また、SNSを通した情報発信や、イベントでの握手会など、実際に会いに行けることで、これまで一方通行であったファンとの交流が、より双方向的に変化していったのも、現代ならではのアイドルの形と言えます。

 

(ニューウェーブ中心の楽曲群が話題のグループ、ゆるめるモ！)

 

 

 

日本全国に広がる、アイドルの波

 

 

2015年現在、日本全国のアイドルの総数は、数え切れないほど増えています。

 

それぞれのアイドルの特徴は多岐にわたり、盛り上がる楽曲で楽しさを全面に押し出しているグループもあれば、磨き上げられた歌やダンスを売りにしているグループもあります。

 

全国区で売れることを目標にするのではなく、特定の地域の活性化を目指して活動する、地元密着型の「ローカルアイドル」や、テレビや雑誌媒体での活躍よりライブや特典会でのファンとの交流に重きを置いている「ライブアイドル（地下アイドル）」

など、活動形態も様々で、ファンはそれぞれ自分のスタイルに合わせて、アイドルの応援を続けることができます。

 

また、ヒップホップ・ファンク・パンクロックなど、特定の音楽ジャンルに絞って活動しているグループも多数存在します。

テクノポップ・エレクトロサウンドで世界的に人気となったPerfumeは（アイドルという枠に入るかどうかは別として）、これらのグループの先駆者と言えますね。

 

 

 

(日本のカワイイと世界をむすぶ、むすびズム。)

 

 

 

アイドルは、ボーダーレス！新時代に突入

 

さらに現在は、元々アイドルではなかったモデル・声優・アーティストが、アイドルとして活躍することが増えています。

2014年に結成された「むすびズム」は、もともとアイドル好きを公言していた原宿で大人気の読者モデル、木村ミサを核として、6人で結成されました。

秋葉原を中心にして広がっていったアイドル文化は、渋谷へ、原宿へ、そして全国各地へと広がりを見せています。

 

現代のアイドルは、様々な形で私たちの心に寄り添ってくれます。

汗や熱量が直に伝わるライブ会場で、キラキラと輝き、笑顔を振りまいてくれる存在は、明日からまた頑張ろう！という気持ちにさせてくれます。

たとえ同じ場所にいなくても、ブログやツイッターといったSNSで、写真や言葉による勇気を与えてくれるのも、彼女たちアイドルの素晴らしさなのです。

 

ワクワクと感動がいっぱいのジャパニーズ・アイドルの世界、あなたも一度のぞいてみませんか？

 

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写真：山田敦士（Negicco）、村上慶太朗（むすびズム）

文：囲（SHUTTER）

 

 

 

1月の初旬、日本に訪れる外国人は、高確率で着物を着飾り、にこやかな表情を浮かべる日本の若者の群れに遭遇するはず。

最近よく見かける江戸のリバイバルグループでない限り、それはきっと成人入りを果たした愉快な大人の新生児たち！それはそうとも毎年1月2週目の月曜日には、街が雪化粧であろうと、はたまた土砂降りであろうと「成人の日」が祝われるのだ。

20歳を迎える若者たちに限らず、この日は国民の祝日。実はこれ、何千年も前から行われている行事なのだそう。ぐんと遡り、西暦700年のお話をしよう。「幼少期」におさらばをし、思いっきりお洒落な格好に、さっぱりとしたヘアカットを日本の貴公子が施して登場した日がまさにその始まりだったのだとか。しばらくの間は王室の人々の行事であったものの、後に国民全員が参加するよう具体化されたのだ。

成人式の歴史

その後何世紀かは、男性は15歳が成人とみなされ、女性は13歳が成人とみなされていた。1876年にそれが一気に20歳へと改正。この歳を持って人々は選挙権を得ることや飲酒・煙草に手を出せる、など「大人」にしか与えられない権限をよしとされる。もちろん選挙日に投票をする、酔っ払ってベロベロになるという色々な楽しみと共に、責任を持って行動することが大人というもの。

というわけで県庁などが主となり「成人式」を仕切っている。前年の4月2日から本年の4月1日生まれたちが参加権を与えられるので、実はギリギリ20歳でなくても参加できるというワケ。朝の部では官庁の職員がスピーチをあげたり、贈呈品が渡されたりなどのイベントがある。

それが全てと思ったら、大間違い。ホールで行われる成人式はこの盛大なイベントのほんの一部。「成人の日」までの何週間かが、実は町中大騒ぎなのだ。というのも、着物の貸し出しが殺到したり、可愛い愛娘・愛息子の成人のお写真を収めようと、写真やさんの予約が先1ヶ月まで埋まってしまったり・・・。ちなみに着物はセットで10万円を前後するのが普通といってよいだろう。言わずもがな、着物業界としてはうんと稼げる時期である。

女性は振袖をまとい、それに草履を合わせておめかし。男性は通常濃い色の着物を羽織るが、いまやスーツで登場する男子も少なくない。

思う存分写真を撮り、政府が催す式に参加したのち、新20歳たちは一体どこへ向かうのだろう？ほとんどの子たちは友達と待ち合わせ、その高価な格好で街へ繰り出し(元は取らないとネ☆)、夜は友達、または家族と一緒にお祝いをする。

二週目の月曜日に街をほっつき回っていると、派手な格好をしたお姉ちゃんやお兄ちゃんたちに遭遇することに違いないが、一つの場所に集結しているのを目にしたいのであれば、町の役所にいくといいかも。

街が大きければ大きいほど、お祝いごとだって盛大さに増す。千葉の小さな街でも何かしらお祝いはあるけれども、渋谷に行くと更に大きな騒ぎが待っている。もし役所や街のほかでどう祝われているのかを見たいのであれば、お寺にいくのもお勧め。東京でいうと、明治神宮には人がごった返すだろう。

役所にいかなくとも、渋谷、新宿、中野、主要都市のいずれかに足を運べば自分の目にもその光景を収められる。朝から晩まで色とりどりの振袖で街が彩られる1日となるだろう。この日こそが大人の階段上る子たちの第一歩だからネ。

 

 

近年、日本は「ちょっぴり風変わり」な国として海外から認識されるようになっている。それは、遠い国々が日本に抱く「エキゾチシズム」の延長線の表現なのか、もしくはただの認識のズレなのか？どちらにしても、「不思議」で「風変わり」であるという印象はなかなか逃れがたいもののよう。

では日本について流れてくる噂が真実、それとも仮説か、一体どうやって見分ければいいの？ここ、MOSHI MOSHI NIPPONではそんなネットを騒がせる噂を検証。Vol. 1ではカワイイもの、トイレ、そして自販機の真相を探る。

どの市にも、市役所にもマスコットはつきもの？

日本の商品、そして人間を描写するとき、「カワイイ」という表現が当たり前のようにくっついてくるいまや、それが県庁の方針にも大いに影響している様子。日頃よくお目にかかるのは、地域を代表する役割を担う、癒しキャラのマスコットたち。熊本県を代表するくまモンといったら、すっかり人気者。米人気ニュースショー、「Last Week Tonight」で司会のジョン・オリバーまでもがこの現象についておしゃべりしているのだ。計り知れぬ人気を誇るキャラたちはいま尚（お金をわんさか持ち込み）愛され続けているが、そこそこの人気で収まってしまったキャラに関しては、どんどん忘れられていくばかりだ。今年はなんとそのまあまあの人気しか得られなかったマスコットをなかったことにしている地域も少なくないのだとか？マスコット維持にもお金がかかりますからね。

で、日本のトイレはハイテクなんだってね？

外国からはニュースから黄色いお顔をしたご家族のシンプソンズまで、多方面から何かと注目を集めてきた日本のトイレ。噂できくほど「ハイテク」ではないかもしれないが、家電屋で手に入るトイレシートはずいぶんのツワモノ。水が発射される機能や、シートを温める機能、それに加え用を足す音をかき消すべく、ボタン一押しで美しいせせらぎ音を流してくれるオーディオ機能まで搭載されているのだ。

ここまでハイテクと騒がれていると、和式トイレはなくなったのかと勘違いしてしまいますが、実はこのしゃがみ、スクワットスタイルで用を足す和式トイレ、未だありとあらゆるところで出没しています。面白い点①：都会から遠く離れれば離れるほど、このオールドスクールなトイレの数はどんどん増えていきます。毎回トイレに行くたび、未来へちょっくら足を踏み込めるわけではないので、ご用心を。

自販機がどこにでもあるって本当？そして自販機からなんでも買えるって本当？

自販機がそこら中にあるのは、本当。これは小さな町にも通ずること。数にすると、国内に500万機ほどあるのだとか。日本の面白い自販機に注目しがちの海外目線ですが、お花や傘、またフライドポテトなんかを提供する自販機は残念ながら、マイノリティでございます。外国人観光客が「こんなものも売ってるの？」なんて自販機にカメラを向け、写真をパシャパシャ撮っているものは、おそらく国民も同じくらい珍しく感じるタイプの自販機です。ただ、自販機がたくさんあることは事実。飲み物であれば、ほとんどどこでも買えるよ。

CDって本当にまだ人気なの？

世界がフィジカルコピーからデジタルへみるみる切り替わる中、日本のCD屋さんは元気に営業をしていました。それはそうとも、日本でのCDの売れ行きといえば、世界でトップに入るほど。だが、1990年代に比べると、もちろんその数も下落している。全体のCDの売り上げ枚数を見ると過去の売り上げには比例しませんし、Apple Music等の配信サービスが登場により、世界の「YouTubeで音楽を聴く」という波に乗っかってしまった模様。

忍者と芸者が道を歩いてるって？

そんな質問をするあなたは、残念ながら何世紀か出遅れています。が、忍者や芸者に会い、タイムスリップした感覚に陥る観光スポットはご用意あり。忍者に会いたいのならば、三重県に位置する伊賀への旅がオススメ。忍者の歴史が色濃く残されている伊賀では、忍者ショーを見ることに加え、少しばかり代金を払えば、手裏剣を投げることもできる。

芸者に会いたいのならば、伊賀から北へ向かい、京都までぷらり。京都であれば、まだ道をいく芸者をお見かけできますよ。

東京にいくと、こんな格好が普段着でしょう？

ずいぶんかけ離れています。ここまでカラフルな服装をまとう子たちを自分の目に収めておきたいのであれば、（渋谷にも少々いるが）原宿へ行くべし。こちらが通常と思い込んでいると、ほとんどの人が割とスタンダードな格好をしていることに逆に驚くだろう。しいて言うならば「ユニクロ」をイメージしたほうが的確かもしれない。もちろんダントツのお洒落エリアである原宿できゃりーぱみゅぱみゅのバックダンサーのような格好をしている人の一人や二人、すれ違うかもしれないが、東京の電車が上記カラフルガールスで溢れかえるということは、まずない。

日本のバラエティ番組ってヘンテコなんでしょう?

ヘンテコのピークは、実は80年代、そして90年代のバラエティ番組。極限まで試されるという意味では、思いっきりヘンテコでした。ちょっと待て、いまもひょっとしたらそうかもしれない・・・

が、黄金時代を指すのならば、突拍子もないチャレンジに挑むタケシの城が放送されていた時代である。その後もきわどいチャレンジを続ける人々がテレビに出演してきたが、2000年代になった途端、放送できるものとできないもののルール（大半が暴力に関連するもの）が厳しくなってしまった。そういった時代の流れもあり、近年の主流といえばクイズショーや、「ヒューマンテトリス」である。

ハローキティは猫じゃない？

これが複雑なところ。ハローキティは猫の容姿を持ちながら、キティちゃんの親会社であるサンリオは、それに対して「人間が想像する猫ではない」となんとも曖昧な回答を提示。はっきりいってしまえば、ハローキティは猫でもなければ、人間でもないのだ。それ以前に何がおかしいって、ハローキティはチャーミーキティと名付けられた猫を飼っている。それも四本足で歩く、ホンモノの猫である。なんて！！

猫かどうかはさておき、ハローキティは日本生まれなのよね？

サンリオは東京を拠点に置く会社であり、ハローキティは間違いなく日本が生みだした猫（仮）である。ひょっとしたら「カワイイ」という描写に最もピッタリなキャラクターは、キティちゃんかもしれない。そんな誕生背景を持ちながらも、キティちゃんのプロフィールの「生まれ」というところを見てみると、おや？イギリスロンドンの郊外？そしてご家族もみなさまそちらで暮らしているよう？こちら、実は日本でイギリス旋風が巻き起こった1970年代にキティちゃんが誕生したため、どうやらロンドンに結び付けられたよう。

もう何が本当で何が仮説なのかわからない。メイドカフェって、実在するんだよね？

ラッキーなことに、実在します！都心であれば点々としており、秋葉原へ行ってしまえばどこを曲がっても、たどり着ける憩いの場です。が、西欧が焦点を当てる日本のカルチャーのほとんどと同じく、日本人が日々の生活で触れているものではありません。日本人からしてみれば、「一回くらいは行ってみようか」と、ほぼ観光客と同じような感覚で足を運ぶ場所なのです。が、心配しないで下さい。実在はします！

東京のトレンド発祥地といえば、きっと「原宿」がいち早く思い浮かぶだろう。地元国民、また遠い国から飛んできた外国人観光客たちからも愛されるこのファッション地区は、通るだけで若者のカルチャーやトレンドが早読みできてしまうスポット。

ただ「トレンド」にも落とし穴がある。というのも、「クール」の基準は一定でなく、常に変化を遂げている。きょう「クール」だったからって、あなたの「明日のクール」に保証はない。キャップがいつの間にかバケツハットの背景に追いやられ、静かに出現数を減らしていっているのを見れば、なんとなくトレンドのあり方がわかるだろう。原宿の何が「クール」なのかというと、その変わりいくトレンドの渦の真ん中にいながらも、廃れない影響力を持ち続けていることなのである。

で、原宿でいま波に乗っかっているトレンドは一体なんなの？

ファッション

1970年代に遡ろう。原宿とファッションが切っても切れない間柄になったのはちょうどこの頃。近年だと米アーティストのグウェン・ステファニーやニッキー・ミナージュなどの曲に「HARAJUKU」という言葉がファッションの類義語として掲げられるほど。

都内のみならず、国内で最もお洒落にフォーカスを当てた土地となっている原宿では、ストリートファッションも豊か。いまや道を歩いている一般人まで国内外の雑誌にスナップされるほど、ファッションを通して個性を主張する人々が道を行き交う。「原宿系」と呼ばれるファッションは、特定のスタイルではなく、自分の個性をいかに出せるかというところで試されている。

と、こう形容してみると「お洒落じゃないと原宿には染まれない」なんて印象を受けるかもしれないが、そんなことは気にせずお買い物にも最適な原宿にぜひ訪れてみてほしい。お洒落な洋服が手に入るお店であれば、ごまんとある。もちろん一際目立つエキセントリックな洋服もしっかり用意されているが、近年では「ノームコア」のゆるやかなブームに乗せ、シンプルなテイストを好むファッショニスタにも徹するお店が並ぶようになった。また、原宿のファッションを総括する「SPINNS」では、お手頃価格で間違いないアイテムがたくさん漁れるようになっている。とにかく豊富な選択肢を提供する原宿では、必ず自分のスタイルが見つけられるようにできているよう。

音楽

原宿と音楽が結び付けられたのは、ほんの最近のこと。というのも、原宿発祥のポップスターが生まれたことからその二つが濃い線で結ばれたのだ。その名もみなさんご存知の通り、きゃりーぱみゅぱみゅである。当時ファッションブロガー・モデルとして活躍していた彼女が、プロデューサーの中田ヤスタカとタックを組んだのは2011年のこと。愉快な遊び場が色鮮やかに映し出された「PonPonPon」でデビューを遂げたのは、みなさんの記憶にもまだ新しく残っているだろう。これを機に、ファッションの世界に席を置いていたきゃりーぱみゅぱみゅが音楽の世界にも足を踏み入れ、「世界のポップスター」として一気に飛躍していったのだ。

その後、彼女のあとを辿り、カラフルでポップなアーティストが次々と誕生。4人組ガールズバンドのSilent Siren、またYun*chiなどがそれらに該当する。彼女たちが送り出す原宿の音楽シーンというのは、エレクトロ寄りのキャッチーなポップチューン、そして何よりもお洒落であることにフォーカスが当てられている。原宿に「音楽」の側面が付け加えられたことで、原宿は最新のファッショントレンドを発掘する地のみならず、最新のポップアーテイストをも発掘できる場所として更なる一歩を踏み出したのだ。

フード

お洒落な人の数ほど原宿で目にするものといえば？

どこまで続いているの？と思わず尋ねたくなる、腹ペコなお買い物群が作る長い行列。いますぐ着たい洋服に並び、いますぐ食べたいおやつが見つけられちゃうのも原宿のミソ。その話題のスイーツも、原宿を歩き周り、列があるところに目をやれば、一眼でわかる。テレビ・雑誌・オンラインメディアなどと多方面で紹介され、莫大な話題性を生んだあのおやつ、ここにあり。

パンケーキにポップコーン、そして最近でいうと台湾発かき氷・・・またそれに加え、10月原宿に新たに加わったショッピング施設「CASCADE HARAJUKU」にお店を構えるロンドン発の「ローラズ・カップケーキ」も人気を誇るスイーツスポット。ただ、冒頭でも記した通り、トレンドは常に変化している。その人気がいつまで持つかはなんとも言えないところである。

ショッピング

原宿の最大の魅力は何か。聞くまでもない、お買い物です。裏の道に点在するいくつもの小さなお店に加え、ショッピングモールは大手ファッションブランドを構え、明治通りに面しているショッピングモール、Laforet（ラフォーレ）は常にファッション大好きっ子で溢れかえっている。

ただ原宿でのお買い物といえば、以前までは「洋服」に濃く結びついていたが、いまとなっては洋服以外のショッピングも盛んなのだとか。観光ビザの緩和もあり、日本の観光はうなぎ昇り。ぐんぐん観光客が増える中、原宿といえば、洋服のみならず、「お土産」集めの場所として色を塗り替えているのだ。例えば「和」な扇子だとか、くく、と笑ってしまうような面白グッズだとか、電子機器に使えるアクセサリー（iPhoneケース、その他もろもろ）、そしてキャンディー・・・

「ファッション」にスポットライトが当てられているという根本に変わりないが、原宿の魅力は、そのいく数ものお店を辿っていくと、必ず自分の個性をぐいっと表に押し出せるものが見つけられるところに潜んでいる。そのひとりひとりの個性こそが、「原宿の個性」を常に新鮮なものに塗り替えている。原宿の最大の面白みとは、そこなのかもしれない。

「日本が大好き！」という想いを抱いて、日本に来た外国人のみなさんをスナップ撮影しちゃうコーナー「もしもしスナップ」。

記念すべき第1回は、去る11月6〜8日に東京体育館で行われた「MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2015 in TOKYO」の会場で出逢った、キュートな妖精たちが登場！

日本のアイドル、てんぱ組.incが大好きな北欧から来た2人に、日本の魅力や「もしもししたい人」について、聞いてみました！

 

 

Devora Josefin（24）職業：バリスタ［左］

Sirola Noora（21）職業：学生［右］

 

——どこから来たの？

スウェーデンです。（Devora）

私はフィンランドです。（Sirola）

 

 

——日本には何回ぐらい来てる？

 

Devora：私は、2回目です。

Sirola：初めて。1か月前に東京に来て、いまは日本の学校に通っています。日本語、日本の文化については2年前、フィンランドにいたときから勉強していました。

 

 

——日本のどこが好き？

 

Devora：日本のサブカルチャーが好きです！とても面白いし、他の国には見られない、独特なものだから。

Sirola：日本のアイドルが好き。特に「でんぱ組.inc」が大好きなんです。理由は、曲を聴くと元気になれるから。ダンスも全曲、踊れます！

 

 

——今日のファッションポイントは？

 

Devora：でんぱ組.incの衣装を着てきました。今日の服装、えいたそ（黄色担当のメンバー）と同じセーラー服なんです。

Sirola：私もでんぱ組.incと同じ衣装！メンバーのピンキーと同じ、青色のセーラーを着てきました。ピンちゃん推しなんで、彼女がよくやってる「がおー」のポーズしちゃいます！

 

 

 

——好きな日本語を教えて！

 

Devora：「ちょっと」という言葉。

理由は、いつでもどこでも、すごく便利に使える言葉で、響きがかわいいから。たとえば、ちょっとね。ちょっとわからない。ちょっと好きかも。かわいいですよね。

Sirola：私が好きな日本語は「踊ってみた」。

YouTubeに、様々なアイドルの曲の”踊ってみた”シリーズの動画がアップされているのを見て、日本語やダンスを覚えました。

 

 

——日本のプロダクト（製品）で面白いと思うものを教えて！

 

Devora：プロダクトかどうかは分からないけど…。音楽や、アニメが好きです。

Sirola：アイドルでは、でんぱ組.inc。日本の料理では、お好み焼きが好き。

 

 

——日本のポップカルチャーは何が好き？

 

Devora：一番好きなのは、アニメ。作品によっていろんなストーリーや設定が豊富なのが魅力です。特に気に入ってるのは「アイドルマスター」や「銀魂」。少女アニメから少年アニメまで、好きなジャンルは幅広いです。

Sirola：J-POP全般の音楽が好き。とにかく、でんぱ組.incの大ファンです！

 

 

——「原宿」のどこに惹かれる？

 

Devora：ショッピング。原宿といえば、やっぱり洋服屋さんかな。ロリータファッションに興味があります。

Sirola：原宿の個性的なファッションに惹かれます。私もロリータ好きなので。

 

 

 

——「MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2015 in TOKYO」には、何を楽しみに来場したの？

 

Devora：2日目の「MOSHI POP」のステージに出演する、でんぱ組.inc が楽しみで、ライブを見に来ました。えいたそが大好きなんです。

Sirola：でんぱ組.inc が楽しみでした。ピンキーに会えるのが嬉しい。ピンキーのキャッチコピーは「踊ってみたら七変化」なんですが、私もダンスをやっているので、ダンスという共通点があるのが嬉しいな、って思います。

 

 

——日本では、何がもっともユニーク（個性的）だと思った？

 

Devora：メイドカフェかな。店舗によって雰囲気が異なるので、とても面白いと感じました。

Sirola：日本の人は、いつもせかせか、急いでいるように見えるとこかな？フィンランドとは違いますね（笑）。

 

 

——日本人の中で、誰でもいいので、誰と電話（もしもし）してみたい？

 

Devora：諏訪部順一さん。「テニスの王子様」や、「黒子のバスケ」、「ONE PEACE」といったアニメや、「進撃のバハムート」などのゲームで活躍されている声優さんなんですが、憧れています。セクシーな声を耳元で聞いてみたい（笑）。きゃっ！！

Sirola：私はやっぱり、でんぱ組.incの、ピンキーとお話ししたいです！

 

 

写真・文：村上慶太朗（SHUTTER）

 

MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL 2015 in TOKYO

http://fes15.moshimoshi-nippon.jp/

 

 

モデルと聞くと「手の届かない存在….！」のように思えますが、日本には、そんな概念を覆すモデルがいるのです。その名も、読者モデル（通称、読モ）

。雑誌の読者が素人モデルとして誌面に登場するのですが、ここ最近では雑誌だけでなく、TVやWEBメディアなど、さまざまな媒体で活躍している姿が見られます。もはや、“読者”モデルの域を超えているのでは！？と思ってしまうほどの目覚ましい活躍。読モって、一体何者なのでしょうか…！？

 

 

 

読モって、どういう人たち？

 

基本的には、おすすめのコスメを紹介したり、ストリートスナップでその日のコーディネートを披露したり…など、ファッション雑誌に登場することが多い彼女たち（男性の読モも、もちろんいますよ！）。今では、読モが登場する雑誌は少なくありません。むしろ、ほとんどと言っても過言ではないかもしれませんね！

学生や社会人など、自分の生活を送りつつも、芸能活動に少し触れることができる読モは憧れの存在であり、多くの子がなりたいと思うようです。が、はて？現在、活躍している読モのみなさんはどのようにして読モになったのでしょうか？人によってキッカケはさまざまですが、ファッション雑誌のスナップ撮影で街中で声をかけられたり、雑誌の後ろのページに掲示されている読者モデル募集に応募したり…などが始まりのようです。

 

 

 

 

個性豊かな読モたちの活躍に注目！

 

読モの人気ぶりは、とどまるところを知りません。以前は、雑誌に数ページだけちらりと登場するというほどでしたが、今では読モが主役となりつつあります。彼女たちのメイクを紹介する「読モメイク本」や、プライベートが垣間見える写真集が発売されたり…。

さらには、流行を生み出すのも読モたち。「青文字系」とは、原宿ファッションを総称するジャンルのことですが、その人気に火をつけたのは、田中里奈や青柳文子、瀬戸あゆみなどを筆頭とした読モの存在が大きいと言えます。三戸なつめもそのひとりで、彼女のトレードマークである眉上の短い前髪は女の子たちの間で大ブーム…！

そして、彼女たちは、その人気ぶりからファッションモデルのみならず、時に女優、時に歌手、時に商品プロデューサー…など、さまざまな場面で多彩な才能を発揮しています。ルックスも良く、カリスマ性のある彼女たちが、大きなムーブメントを巻き起こしています。

 

 

 

読モが人気のワケって？

 

ところで、なぜこんなにも読モの存在が大きくなったのでしょうか。一見、専属のモデルと変わらないように思えるかもしれませんが、一般の読者から見ると、モデルと読モの間には大きな違いがあるのです。ずばり、それは「親しみやすさ」！今までは、憧れのモデルやタレントを雑誌やTVの画面越しに見るだけでしたが、読モの場合は、会いに行くことができるのです！

一般の人たちに近い身近な存在なので、カリスマ読モであっても、カフェやアパレルショップなどで働いていることもしばしば。自分たちと同じように過ごしている姿を見ると、親近感を抱きますよね。遠い存在ではないのだというその「距離感」が、読モ人気の理由のひとつなのかもしれません。

 

読モからスタートし、著名なアーティストや、女優として活躍するスターが生まれているのは驚きです。そして、世界にKAWAIIを発信している、きゃりーぱみゅぱみゅも同じく読モ出身！読モという存在は不思議な力を秘めている原石なのです。現在、原宿を中心に読モという肩書きで活躍している人も、いずれその枠を超えて、きっと世界へと羽ばたいていくことでしょう。今後も、目が離せません！

 

ライター：MoMo（SHUTTER）