結成10周年 ゼロ年代以降のガールズバンドのアイコン・SCANDALって何者?

30.April.2016 | FEATURES / MUSIC

皆さんはガールズバンドと聞いてどのようなグループを思い浮かべるでしょうか?

 

様々な形があるとは思いますが、それが「女子高校生として制服を見に包んでパフォーマンスを行う」というものだとしたら、それは恐らくSCANDALの影響をはらんでいることでしょう。

 

すでにデビューして久しく、ガールズバンドの象徴的な存在となった彼女たち。
名前は聞いたことがあるけど……という方も、これを機にSCANDALの魅力を再確認していきましょう!

現役女子高生 デビューの衝撃
SCANDALは、2006年結成の4人組グループです。バンドというとメンバー変遷はつきものですが、結成以来、メンバーの変遷はありません。

 

彼女らのアートワークを見てみると、女子高生ということをアピールした仕上がりのものが多くを占めます。

 

4人ともが似た背格好に、黒髪ロングヘアーと射るような目線を強調するような、強さを意識したメイクを携えて、ブレザーの制服をクールに着こなす彼女たちは、同世代である中高生からは憧れの姿に、それ以上の大人の目には「自分にもこんな時代があったのかも」という青春時代の思い出の再現のように写ります。

 

メンバーの が作詞したメジャデビュー曲、「DOLL」 にも「わかってないでしょなんにも あたしはまるでダイナマイト」という表現を始めとする、ハイティーン特有の切れ味の強さを感じさせるフレーズが織り込まれています。

 

また、彼女らを見ていると、立ち振る舞いに「魅せられる」場面に多く立ち会います。それは単にビジュアルの良さによる華だけではありません。なぜ、髪すらも演出として扱ってしまう身体のしなやかさや、観客をぞくりとさせるような表情を持っているのでしょうか?実は4人ともが元々同じボーカル&ダンススクールの出身者だったのです。そこで指導に当たっていたある講師から楽器を勧められたことをきっかけにバンドを結成。すぐに大阪城公園でのストリートライブをスタートし経験値を積んでいったという経緯があったのでした。

少女から女性へ 同世代のカリスマは健在

最年少であったRINAが高校を卒業して以降、揃いの制服と髪型、というイメージが少しずつ解けはじめ、メンバーのセルフプロデュース力に注目が集まるようになります。

とりわけ印象的なのは「HARUKAZE」「ピンヒールサーファー」という、2012年にリリースされたシングルの間で起こった変化です。

「HARUKAZE」のMVでは、メンバー4人ではない女子高生の女の子が主人公として登場。これまで制服を身にまとっていたメンバーは、やがて大人になり過去を思い返す主人公の見守り役として徹しています。そして「ピンヒールサーファー」のMVでは、各々自由な髪色にチェンジ。同じ揃いの衣装でもこれまでのような制服ではなく、OLをモチーフとしたタイトスカートに、網タイツと赤いピンヒールという出で立ちを披露しています。こうしたアートワークの転換により「女子高生のバンド」から「自立した大人の女性によるバンド」への脱皮が行われたのです。

 

また、楽曲制作面でも変化が訪れます。
インディーズデビューの頃から、大抵の楽曲の作詞をメンバーが手がける、あるいは共作を行っていたのですが、2011年2月にリリースしたシングル「Pride」のカップリングとして、ついにメンバーのRINAが作曲した楽曲「Emotion」が採用されます。
以後、メンバーが作曲を行うことが増え、2014年に発売したシングル曲「Deperture」「Image」と、同じく2015年発売の「Stamp!」はいずれもメンバーのMAMIが作詞作曲どちらも手がけ、その後リリースされた最新シングル「Sisters」では作詞をRINA、作曲をMAMIが担当しています。

今年に入ってからは、シンガーソングライター、片平里菜の最新アルバム「最高の仕打ち」収録の「Party」という楽曲の編曲・プロデュース・演奏も手がけるなど、新たな方面への挑戦も目立っています。

広がる“SCANDAL MANIA”の輪
そんな彼女たちの変化について語ってきましたが、実際の活躍っぷりはどのようなものだったのでしょうか。

 

一言で言えば「快進撃」という他ありませんでした。

 

具体的に述べると、07年のインディーズデビュー前にPSP用ゲーム「スターオーシャン2 Second Evolution」の主題歌を担当したことに始まり、インディーズデビューから数週間後にはアメリカのシアトルで行われたジャパンカルチャーフェスティバル「Sakura-Con 2008」に出演、同年10月のメジャーデビュー時には、その3日後には国民的音楽番組「ミュージックステーション」に出演。メジャー後初のフリーライブ開催の際には、当日用意された整理券が即時配布終了となるなど、初期段階から人々の注目を集めていたことが伺えます。

 

その支持層獲得の様子はワンマンツアーの動員数の伸びをみても顕著で、09年にCDリリース後初のライブツアーを行ったかと思えば、10年にはZeppツアー。11年は初のアジアツアーとその一ヶ月後にホールツアーの開催と破竹の勢いで規模が拡大していきました。

 

昨年末からはアリーナツアーを開催し、ツアーラストにあたる今年の1月には日本武道館2Days公演を大成功のうちに収めた彼女たちですが、勢いはとどまるところを知りません。4月からは、3月に発売した最新アルバム「YELLOW」を引っさげ、全国8都市+ホノルル・シンガポール・香港・台北・タイを含めた各地を回る全22公演にもなるツアーがスタートしました。
さらにその後は同名のタイトルでヨーロッパの10都市をめぐるツアーも敢行予定と、世界中に散らばるファンと共に過ごす準備は万端です。

 

“カワイイ”も“カッコイイ”も兼ね備えたSCANDALの魅力。堪能するには今がチャンス!是非一度、ライブ会場に足を運んでみて下さい!

 

SCANDAL オフィシャルサイト http://www.scandal-4.com/

ライター:囲(SHUTTER)

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    GReY

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