【LIVE REPORT】Reol、お台場ZeppTokyoでのツアーファイナルを経て韓国、中国公演へ

05.December.2018 | MUSIC

1stフルアルバム『事実上』を10月17日にリリースしたシンガーソングライターのReol(レオル)。全国5都市で開催してきたツアー「Reol Japan Tour MADE IN FACTION」が、11月30日にお台場ZeppTokyoにてツアーファイナルを迎えた。

 

オープニングは、半透明の紗幕スクリーンに映し出される映像が神秘的な「サイサキ」からスタート。盟友であるお菊を含め、3名の映像作家による縦横無尽に可変するリリック・ムービーを駆使した見所満載の未来派エンタメ・ワールド。裏テーマは“冥土IN FACTION”。シーケンスによる音圧あるダンサブルな展開と、生バンドを従えてのグルーヴィーなパフォーマンスを、神に捧げる祝祭のごとくポップかつアヴァンギャルドに繰り広げていく、全26曲の驚異の音絵巻となった。

これまでReolが活躍してきた、様々な時代のスタイルを横断するベスト選曲でのステージは、NHK Eテレのアニメ『メジャーセカンド』へ提供したエンディングテーマ「SAIREN」、「エンド」、「劣等上等」など、圧巻のヴォーカリゼーションによってオーディエンスを熱狂の渦へと巻き込んでいく。

 

Reolによる「今回はコンセプトが“冥土”ということで、みなさん日常でいいこともあれば悪いことも起こると思います。嫌なことからちょっと逃避するためにも音楽はあると思っていて。こうやってライブ会場で、いろんな人たちの人生が集まって同じ時間を過ごせるということに音楽の良さを感じています。みんながもっと遠くまで意識を飛ばせるように、私が“冥土”へ誘いたいと思います。」といったMCから、ドープなサイケデリック・ナンバー「カルト」、そしてサグいラップソング「煩悩遊戯」へ。勢いは止まることなく、最高潮に盛り上がる和テイストに溢れた踊れるアッパーチューン「宵々古今」、「オオエドランヴ」とハッピ姿での人気曲が続き、会場中が多幸感に包まれていく。

花火映像が挟まれ一変して、黒いドレス風のハイヒール姿へと早着替え。ジャジーかつレトロスペクティブなポップソング「ROXY」ではReolがトランペット・ソロを魅せるなど聞きどころいっぱい。あっという間に、本編ラストとなるポップアンセム「激白」へと畳み掛ける。

 

アンコールでは、テクノポップ調なイントロが流れ、まさかの中森明菜「DESIRE -情熱-」を鬼才トラックメーカーGigaによるリプロダクションでお楽しみカバー。続いて、自身の活動のターニングポイントとなり、動画共有サイトで2千5百万再生を誇る代表曲「No title」を思いを込めて歌い上げていく。ラストは、家族との思い出に触れたドラマティックかつ切なさでいっぱいな「秋映」、とどめにダンサブルな「LUVORATORRRRRY!」によって大団円へ。

また、ライブ開演前には『事実上』のリード曲「激白」のミュージックビデオを初解禁した。前作「SAIREN」に続いて、監督は番場秀一(MAZRI Inc.)が担当し、鮮やかな色彩で「激白」の世界観を表現する作品に仕上がった。このビデオは年内に公開される予定だ。

 

ツアーファイナルの翌日12月1日には六本木super eight西麻布にて、自身初となる展示会「Reol展」を開催。過去のライブ衣装やライブ写真、ミュージックビデオで使用した美術品などを展示し、これまでの活動を振り返る空間を作りあげた。

 

そして、今後は海外でのワンマンライブも決定している。12月15日に韓国・ソウルのhonda muv hall。来年1月10日に中国・広州Mao Livehouse、1月12日に中国・上海ModernskyLab、1月13日に中国・北京にて、それぞれ開催される。日本の熱狂をそのままに、国境を越えても愛されるReolによる魔法めいた音楽から、2019年も目が離せない。

 

 

テキスト:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)

写真:Shusei.、六波羅龍

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