いまや福井のご当地グルメの筆頭、ソールフードとして全国での認知度も高いソースカツ丼。
県内にあまたあるなかで、訪れたのは一度食べたら忘れられないという発祥の店。
創業から変わらない味のソース
ソースカツ丼といえば福井! そのイメージが定着している、といっても過言ではないほど全国区。県内では越前おろしそばとのセットを提供する店も多く、気軽に食べることができますが、やはりこの料理を生みだした『ヨーロッパ軒総本店』を訪れないわけにはいきません。
そもそもソースかつ丼は、明治の終わりに創業者がドイツに渡り、ウスターソースに出会ったことから始まります。特徴は、薄くスライスしたロースとモモ肉、極めて細かく刻まれたパン粉、約20種類の野菜や香辛料をブレンドしたソース。
「ソースのつくり方は創業から変わっていません。ただ野菜など材料の味が時代とともに変化しますし、人の味覚も変わるので、多少甘さの強弱はあります。」と、4代目・高畠輝成(タカバタケテルアキ)さん。まろやかな甘味のなかに、ピリッとした酸味があるソースは、それだけでもご飯のおともになります。ロースとモモ肉を使っているのも、創業時から。当時は、肉を一頭買い。今のように部位を限定した購入ができなかったのが理由ですが、むしろそれが功を奏して、脂ののったロース(2枚)とあっさりしたモモ肉(1枚)の両方が楽しめる丼になっています。
おいしさの秘密は特注のパン粉にあり
ひと口食べると、サクッとした食べ心地の軽さに驚きます。通常のカツはパン粉が油を吸い重くなりがちですが、こちらは特注し、一般的なものより3~5倍細かくしているので、油もソースもべったりしないのです。その細かさは“まるでサラサラの砂のよう”といわれることも。揚げ物を食べている感覚とは違う、不思議な歯触りがあります。また、米は福井県産で、甘くてやわらかいコシヒカリと少し硬めの華越前(ハナエチゼン)。ソースをかけた際に、ベタつかないようにバランスよくブレンドしているそう。ほかよりもレベルの高いおいしさが隠されているのです。
店内には、俳優、スポーツ選手、ミュージシャンなど、数えきれないほど有名人のサインが飾られています。誰もが一度は食べたいと思い、一度食べたらまた食べたくなるこのカツ丼、多い日には600杯も注文があるというのも納得です。
■Information
ヨーロッパ軒総本店
住所:福井県福井市順化1-7-4
山田耕司(撮影/扶桑社)
田中ゆう子(取材・文/扶桑社)
記事提供元:扶桑社「日本全国お取り寄せ手帖WEB」
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クリエイティブカンパニー「NAKED(ネイキッド)」が、「未来創造プロジェクト」活動の一環として福井県坂井市にある丸岡城にて、2021年3月31日(水)から「丸岡城×ネイキッド ヒカリ結び」を開催している。
丸岡城天守閣
お天守前公園
ネイキッドは、2014年から未来創造プロジェクトとして、その地域のこどもたちや大人たち、企業とともに、地域の魅力や想いを未来に向けクリエイティブに表現する共創活動を国内外で続けている。
2014年には杉並区和泉小学校(現:杉並区立新泉和泉小学校)で、2015年には気仙沼向洋高等学校で、プロジェクションマッピングを使った想いの表現をサポート。2016年からは大阪芸術大学と創造性を育む実践型プロジェクト「0×0=∞(ムゲンダイ)プロジェクト」を立ち上げ、大阪芸術大学アートサイエンス学科の学生や参加を希望する高校生を含む学生たちの作品の企画・演出・制作をサポートし、毎年作品を発表。そして2021年、この未来創造プロジェクトの一環として新たに、福井県にある現存する天守のなかでも古い建築様式をもつ丸岡城で、1年中楽しむことができる常設企画「丸岡城×ネイキッド ヒカリ結び」を地域の方々と連携しスタート。天守に映し出された丸岡城の歴史を体感することができるプロジェクションマッピングショーに加え、地元である福井県立丸岡高等学校書道部が書いた「一筆啓上賞」の受賞作品をインタラクティブコンテンツとして楽しむことができます。「一筆啓上賞」とは、丸岡城に日本一短い手紙文「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」の碑が建てられていることを全国に知ってもらうとともに、活字やメールでは伝わらない本物の手紙文化の復権を目指すという目的で毎年坂井市が主催している手紙のコンクールだ。
歴史的なお城がプロジェクションマッピングで彩られた創造的な空間をお見逃しなく。Information
丸岡城×ネイキッド ヒカリ結び
開催日:2021年3月31日(水)〜
開催場所:丸岡城(福井県坂井市丸岡町霞町1-59)
開催時間:丸岡城天守閣/毎日20時〜、21時〜、計2回上映
お天守前公園:9:00〜21:00
Official Site:https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/ -
福井県にあるテーマパーク「芝政ワールド」が、2018年6月30日(土)から今シーズンのプール営業を開始する。9月24日(月・休)までの87日間、日本海と芝生に囲まれたリゾート感あふれるプールでの遊泳やスライダーを楽しむことができる。
今年は新たに世界初の巨大スライダー「ザ・モンスターウイング」をオープン。急降下直後の2段ドロップや最大傾斜約68度ものそそり立つ絶壁など、様々なスライド要素を組み合わせた世界初の巨大コンビネーションスライダーだ。
高さ約25mの地点から6人乗りの専用ボートでスタートし、猛スピードで連続カーブを抜けると、突然の急降下。怪物が大きな翼を広げたような巨大な絶壁を一気に駆け上がり、また急降下。安心したのもつかの間、不意にもう一度上昇し、まるで無重力になったかのような感覚に!最後は長い直線をプールへと滑り込んでフィニッシュする。
2016年に登場し、大人気となった「ザ・モンスタースライダー」の第2段として、またまた世界初のウォータースライダーが芝政ワールドに登場する。
また、世界的人気のハローキティとコラボした「ハローキティプールランド」も開催。
そのほか、毎年人気のスターライトプール(プールの夜間営業)では、今年も夏の夜のイルミネーション「サマーナイト・イルミネーション」を開催。期間限定で開催する花火と併せて、昼から夜まで芝政ワールドのプールを楽しむことができる。
世界初の巨大スライダーを体験しに出かけよう!
■Information
芝政ワールドのプール
営業期間:6月30日(土)~9月24日(月・休)
営業時間:
6月30日(土)~7月13日(金)の平日 10:00~16:00
6月30日(土)~7月13日(金)の土日 9:00~17:00
7月14日(土)~7月31日(火) 9:00~21:00
8月1日(水)~8月19日(日) 9:00~22:00
8月20日(月)~9月2日(日) 9:00~21:00
9月3日(月)~9月24日(月・休)の平日 9:00~16:00
9月3日(月)~9月24日(月・休)の土日祝 9:00~17:00
料金 :
おとな3,700円(中学生以上)こども2,600円(3歳~小学生)
シニア2,600円(65歳以上)
※スーパーパスポートでご利用いただけます
※入場料・プール・アトラクション込み
※ザ・モンスターウイング、ザ・モンスタースライダーは含みません
芝政ワールド公式サイト:http://shibamasa.com/
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新丸ビル7階の飲食店ゾーン「丸の内ハウス」が、食を中心に日本各地の文化を発見・発信する新たなプロジェクト「HOUSE JOURNEY JAPAN 日本の美味しいものに出会う旅」を始動。第一弾として3月7日(水)~3月20日(火)に、福井県とのコラボレーション企画を行う。
日本の中心東京“丸の内”の“街のゲストハウス”たる丸の内ハウスより、国内外へと日本の食や文化を“美味しく”“趣深く”発信する今企画。毎回、個性豊かな9つの店舗のシェフが、日本各地で出会った食材や料理と各店の個性が融合した逸品を仕上げスペシャルメニューとして展開。
プロジェクト第一弾は、幸福度日本一の福井県とのコラボレーション。同県の新しいブランド米「いちほまれ」や、シェフ達が産地や市場を訪ね、自信を持って起用を決めた「越前蟹」、「甘エビ」等を使用した約40種類のアレンジメニューを各店舗より提供する。
福井県の食材を使用したスペシャルメニュー(一例)
※商品によって提供時間が異なる場合あり
【HENRY GOOD SEVEN】
黒龍豚のエピスソテー
150gの大判ロース肉をソテーし、オーブンで火入れ。やさしい味の豚にアクセントのエピス、香りの強い地がらしのソースで仕上げた一品。
【MUS MUS】
まるごと1パイ!蟹の坊の越前蟹の甲羅焼き地酒セット
蟹の焼いた香ばしさと福井の地酒の美味しさを味わおう。
【RIGOLETTO WINE AND BAR】
越前蟹のパエリア
蟹とアサリの出汁がたっぷりとしみ込んだ絶品パエリア。
【ソバキチ】
越前ちらし丼とそばセット
越前蟹、甘エビ、小鯛笹漬を贅沢に使ったちらし丼をランチセット!限定15食の早いもの勝ち。
【東京和食 文史郎】
越前蟹とふきのとうのクリームコロッケ
越前蟹の甘みと、ふきのとうの程良い苦味が心地良い、大人のクリームコロッケ。
【現バー】
福井Noraいちごのフローズンカクテル
福井のNoraいちごのシャーベットとスパークリングワインを合わせたカクテル。食後のデザートカクテルとしてどうぞ。
丸の内ハウスと福井県とが掛け合わさることで生まれる新たな魅力を存分に楽しもう。
■InformationHOUSE JOURNEY JAPAN 日本の美味しいものに出会う旅
開催期間:2018年3月7日(水)~3月20日(火)
丸の内ハウス
住所:東京都千代田区丸の内1-5-1
営業時間:平日 11:00~翌4:00
日曜・祝日・連休最終日 11:00~23:00
アクセス:各線東京駅から徒歩3分
TEL:03-5218-5100
URL:http://www.marunouchi-house.com/
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日本で美味しいお米といえば多くの人が思い浮かべる「こしひかり」。旨味と粘りのバランスがよく、日本にとどまらずアメリカ・カリフォルニア州でも栽培されているお米だ。実はこの品種が誕生したのは日本海に面した自然が美しい県、福井である。
そんな福井県が、約40品種のお米を開発してきた経験を基に「こしひかり」を超える新たなブランド米を開発した。ブランド米候補約20万種もの中から選ばれたお米で、2018年より本格生産される。
新ブランド米の名称は決まっておらず、なんと一般公募されている。最優秀賞受賞者には賞金50万円が贈られる。
これは、日本のお米の名付け親になるチャンス!
アソビシステム所属モデルも名称を応募するため、あなたのライバルになるかも。
【募集要項】
募集期間:2016年12月20日(火)~2017年1月31日(火)
応募方法:Twitter、Instagramで応募
ご自身のアカウントから、下記の何れか1つ以上のキャンペーンハッシュタグに加え、
#名称案、#命名の理由にもハッシュタフをつけて投稿してください。
#ふくいブランド
#全米史上最高ブランド
#この名前良いと思った人RT
※ハッシュタグの「#」のあとはスペースを入れずに一行で入力してください。
●インターネットで応募
必要事項(応募者のお名前(ふりがな)、郵便番号、ご住所、メールアドレス、電話番号、福井の新しいブランド米の名称案(読み方)、命名の理由)を応募フォームに記入しご応募ください。
※ハガキ、ファックス、Eメールからでもご応募できます。
キャンペーンサイトをご確認ください。
■名付け親賞:
最優秀賞 1名 50万円
優秀賞 5名 福井県産農林水産物5万円相当
参加賞 291名 新しく開発したお米3合分
SNS特別賞 『ASOBISYSTEMとの田植え体験』参加権 ※ASOBISYSTEM所属タレントも参加予定です。
※詳細は当選者様にのみ後日お知らせ致します。
その他、募集に関する詳細は下記キャンペーンサイトをご覧ください。
キャンペーンサイトURL:http://www.moshimoshi-nippon.jp/291
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全国にそば処は数々あるけれど、名前に地名が入っているそばは少ないもの。かつて越前と呼ばれた福井県には、「越前おろしそば」という代表的な食がある。その味をたのしみに人気の一軒へ。
「福井に行ったら何を食べる?」そんな問いに、真っ先に“越前おろしそば”と答える人は、少なくないはず。さっぱりとした大根おろしとダシを合わせた味は、そば好きならいちどは体験したいもの。一店一店で、味が違うので、多くの人がお気に入りのそばがあるそう。「家族で外食するのは、圧倒的にそば屋ではないでしょうか。福井では有名ハンバーガーチェーン店よりも軒数が多い。だから子どもの頃から、馴染みのそば屋さんがありますよ」と教えてくれたのは、創業八十余年の人気店、見吉屋の若女将・大谷久美子(おおたにくみこ)さん。
こちらの越前そばは、写真では分かりやすく見せていますが、本来は、たっぷりの大根おろしが入っているダシ汁を、食べる直前にお客が自分で“ぶっかけ”ます。豪快にかけたおろしダシ汁を、そばにからめていただく…それは箸が止まらなくなるほど。
職人の技とこだわりのダシが味の裏付け
見吉屋のそばは、ほぼ十割ですが、お取り寄せ用は若干つなぎの小麦が増えます。それは、自宅で茹でた際に、短く切れてしまうのをできるだけ避けるためです。こだわりの粉は、100%福井県産のそばの実。熟練の技をもつ職人が、福井県産の石臼で挽いています。繊細で熱に弱いそばは、ゆっくりと手挽きすることで、風味を引き出すことができるそう。そして、修行を重ねたそば職人の指先が、季節ごとに変化する水の温度を確かめつつ、そばを打っていくのです。
創業以来、受け継がれてきたダシは、2種類の醤油と調合し、おろしそば専用に急速に冷却することで、香高いダシ汁になります。そこに、辛味大根おろしの辛味とあおくび大根おろしの甘味が相まって、さらに白ネギとたっぷりの本かつお節。これは贅沢なほどの、香り・のど越し・食感の良さを存分に堪能できる越前おろしそばです。
福井の人が口をそろえるように言います「越前おろしそばは、冬でも食べますよ」と。確かに、夏しか食べないなんてもったいない、と思うほどの満足感です。
■越前そば 見吉屋本店
住所:福井県福井市順化1丁目11-3
山田耕司(撮影/扶桑社)
田中ゆう子(取材・文/扶桑社)
記事提供元:扶桑社「日本全国お取り寄せ手帖WEB」
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古くからの福井土産定番といったら、ほんのり甘くてやわらかい羽二重餅。その味と食感をさらに楽しめる和スイーツがあると聞き、老舗和菓子店に。
とろけるような餅をふわふわ生地に挟んで
福井駅からのんびり歩いて約10分の大通り沿い、落ち着いた老舗の雰囲気が漂う和菓子店の松岡軒は、福井の銘菓として有名な羽二重餅の元祖です。その昔は、真っ白な絹(羽二重)のような奉書紬をつくっていましたが、110年ほど前から菓子製造を営むことになりました。そこから由来している、その名の通り、薄くてやわらかく透明感がある餅は、銘菓にふさわしい上品な和菓子です。
お土産の定番であるこの餅を、どら焼きに挟むことを考案したのは、30年ほど前だそう。実は、50年ほど前に最中に入れた『羽二重最中』が人気だったことから、ほかのお菓子にも合うはずと考えてつくられました。このどら焼きは、料理評論家の服部幸應さんや、料理記者の故・岸朝子さんなど、料理関係の著名人にも気に入られています。いまにも溶けそうなほどの餅、まわりには北海道産の小豆をたっぷりつかったつぶあん、それらをふっくらと焼き上げた生地で挟んでいただく食感は、最後までふんわりとやわらか。やさしい甘さも特徴的です。
歯応えがクセになる隠れた名物は、夏限定
どこかレトロなショーケースのなかには、茶筅が飾られていました。その様子は、静かで落ちついた店内になじんでいます。「夏は、とってもにぎわうんですよ。行列ができることもあります」と店主の淡島律子(あわしまりつこ)さん。
聞けば、夏場だけ店内の奥が喫茶スペースになるそう。お客の目当ては、この店の風物詩である夏限定の“手かき氷”。注文を受けてから、一椀ずつ手間をかけて専用のカンナを使って氷を削ります。シャリシャリとガリガリが混ざったような歯応えがクセになって「これを食べないと、夏がきた気がしない」という声もあり、ファンが全国から訪れます。金時、おしるこ、蜜…かけるものは、すべて手づくり。かき氷は、お取り寄せはできないので、ぜひお店に足を運んで味わって。
■羽二重餅総本舗 松岡軒
住所:福井県福井市中央3-5-19
山田耕司(撮影/扶桑社)
田中ゆう子(取材・文/扶桑社)
記事提供元:扶桑社「日本全国お取り寄せ手帖WEB」
■関連記事:一度食べたらクセになる福井のソールフード“ソースカツ丼”