2019年2月に開催されたベルリン国際映画祭のパノラマ部門の最高賞となる、観客賞と国際アートシアター連盟(CICAE)賞をW受賞したHIKARI監督の初⻑編監督作品 『37セカンズ(サーティセブンセカンズ)』が、2020年2月より、新宿ピカデリーほか全国公開決定。この度、特報予告およびシーン写真が解禁された。さらに、Netflixでの海外配給も決定した。
生まれた時にたった37秒間呼吸が止まっていたことが原因で、手足が自由に動かない身体になった主人公・ 貴田ユマ(佳山明)。親友の漫画家のゴーストライターとして働いて自分の作品として出せないことへの寂しさや⻭がゆさ、そしてシングルマザーでユマに対して過保護になってしまう母・恭子(神野三鈴)との生活に息苦しさも感じていた。自分にハンディ・キャップがあることをつきつけられる日々だか、それでも23歳の女性として望んでいいことだってあるはず。そんな思いの狭間で揺れる日々。そんな時、ある出来事をきっかけに、ユマの人生は大きく変わり、自らの力で「新しい世界」を切り開いていくことになる・・・。本作は、自己表現を模索しようともがく中で、様々な人たちと出会い、思いもよらない展開でドラマティックにひとりの女性の成⻑を描いた物語だ。
ベルリン国際映画祭やトロント国際映画祭を始めとする世界各地の映画祭から招かれ、2019年東京国際映画祭のJapan Now部門にも選出、10月に開催された第42回ミルバレー映画祭ワードシネマ部門マインド・ザ・ギャップにて観客賞を受賞、ストリーミング配信大手のNetflixでの海外配給も決定するなど、「日本映画を新しいステージへと昇華させた作品」と、すでに世界中の映画ファンから熱気をもって迎えられている本作。
監督は本作が⻑編デビュー作となるHIKARI。18歳から渡米して映画を学び、本作のセンセーショナルな登場とすでに海外各国からの高い評価を受け、ハリウッドから企画のオファーが何本も舞い込んでいる。さらに主演は、身体に障害を持つ女性たちを日本全国で一般公募し、約100名の応募者の中から監督に見出された佳山明。今回で演技初経験となるが、その周りを囲む豪華実力派俳優たちのリアリティ溢れる演技力も見逃せない。
特報予告では、自身の不自由な身体のために「お風呂」や「外出」などの日常の些細な動作も常に母親と一緒に過ごさなければならず、大好きな漫画家の仕事も親友の“ゴーストライター”として過ごさなければならないユマの自分の人生に対するもどかしさを感じさせるシーンのほか、人と出会うことで、止まっていた彼女の時間が自分の手によって再び動き出すことを予感させるような映像に。世界が注目する話題作にますます期待が高まる。
©️37Seconds filmpartners