一人でしゃぶしゃぶが楽しめる「しゃぶしゃぶ 山笑ふ」から春の新メニュー登場

28.February.2020 | FOOD

厳選された産地の肉と季節ごとの旬の野菜を楽しむ“一人しゃぶしゃぶ”専門店「山笑ふ」が、春季限定メニュー「春のハーブ香る桜海老と米澤豚のつゆしゃぶ」を2020年3月9日(月)より発売する。

 

「山笑ふ」は、日本独自の食文化であるしゃぶしゃぶを、1人でも楽しめるよう、O型のカウンター席を中心に、一人にひと鍋用意し、”1人しゃぶしゃぶ”。伝統工芸品の「曲げわっぱ」や、オリジナルの銅鍋、掛川手織葛布の「のれん」など、各所に匠の技を体感できる空間で国内外のゲストを迎える。

春のハーブ香る 桜海老と米澤豚のつゆしゃぶ ¥1,700(税別)

新作「春のハーブ香る桜海老と米澤豚のつゆしゃぶ」は、薄口醤油と昆布だしを合わせた上品なつゆに、干すことで香りを増した桜海老を加え、旨味が溶け出たつゆごと食べる一品。合わせる野菜には、緑鮮やかなルッコラ、クレソン、オレガノなど、ほのかな辛みと苦みのある香り良い春のハーブと、新玉ねぎや春キャベツなどの旬野菜がセレクトされた。

さっぱりとした上品な味わいのブランド豚「米澤豚一番育ち」の柔らかなロース肉で、だしの中の桜海老と春野菜を巻いて楽しんでほしい。
桜海老の旨みが溶け出たつゆは、最後にご飯にかけ、ワサビやあられ等の薬味と共にお茶漬け仕立てにして召し上がれ。

 

銅鍋の中で、桜吹雪のように舞う桜海老や旬野菜とともに、春の訪れを五感で堪能してみて。

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  • 京都におだしのテーマパーク「京都離宮 ~おだしとだしまき~」オープン

    08.August.2022 | FOOD / SPOT

    持続可能なおだしの魅力を伝えるべく、京都・伏見におだしのテーマパークとして「京都離宮 ~おだしとだしまき~」が2022年8月8日にオープンした。     お店に足を踏み入ると、店内に広がるおだしの香りが臭覚を刺激する。次に視覚に訴えるのは8mものショーケース。そこにはおだしの魅力、料理レシピや和食の魅力など、あらゆる角度からおだしのある生活を紹介。だしパックの魅力を伝える4mのショーケースでは、実際に使用している天然素材が並んでいる。     また、入口横のオブジェには実際に天然素材を手に取って、香りや触感などを楽しめるスペースも用意。コロナ収束後はおだしの試飲も予定しており、おだしを楽しむ体験が詰まった施設となっている。    

    「だしまき御膳と釜たきごはん」1,980円(税込)

      施設内では飲食も可能。4種類の利きだし(離宮のおだし、京さわら、あご、本枯節)から好みの出汁を選び、選んだ出汁でつくるだしまき御膳を食べることができる。最後の〆はだし茶漬けを提供。(夏季は冷やしだし茶漬)     京都離宮での体験を通じて「おだしの文化」を楽しみ、おだしを取り入れる生活、おだしを意識した生活を始めてみては?
  • 発酵と熟成の魅力を発信する 銀座 「GINZA 豉 KUKI」がランチ提供を開始

    29.June.2020 | FOOD

    日本料理レストラン「GINZA 豉 KUKI(ぎんざくき)」は、2020年6月1日(月)からランチ提供を開始する。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、通常はディナー営業のみのところ、ランチテイクアウトの開始、ディナー営業時間の短縮、ソーシャルディスタンスを確保した客席案内など、特別対応を続けてきた。そして先日の緊急事態宣言解除を受け、ディナー営業時間の延長・ランチ提供を開始する。  

    GINZA 豉 KUKIについて

    80年余り、日本の伝統食品である味噌󠄀づくりに邁進してきたひかり味噌󠄀が、発酵と熟成を新たな形で届けるために開業した日本料理レストラン。味噌󠄀の由来とされる「豉」を店名に掲げ、和食に革新を融合させた日本料理を通して、発酵と熟成の魅力を発信する。

    ランチメニュー 11:30~14:30 (L.O 13:30)

      年に一度の特別な味噌󠄀の仕込みでつくった長期熟成天然醸造味噌󠄀を使った味噌󠄀汁、古式精米製法のオリジナルブレンド米を炊いたごはん、自家製発酵デザートが付いたランチメニュー。

    ローストビーフランチ   2,500円(税込)

    人気の一皿、低温調理したローストビーフを贅沢に敷きつめた。牛肉を煮込んだ特製醤油タレで召し上がれ。

    炙り煮穴子ランチ  2,500円(税込)

    穴子をじっくりと下煮し、柔らかく仕上げてから香ばしく焼き上げた。山椒のアクセントが食欲をそそる。

    煮ないサバ味噌󠄀ランチ  2,000円(税込)

    煮込まずにうま味を閉じ込め、ふっくらと仕上げた。脂がたっぷりとのったサバ味噌。

    季節のお弁当 ゆきやなぎ  3,500円(税込)

    出汁にこだわった煮物、職人技が光る焼物、素材の味を活かした揚物などをバランスよく詰め合わせた。季節の炊き込みご飯とともに。 *3日前までに要予約   美容にも健康にも良い発酵料理をランチで贅沢に味わおう。
  • 一人しゃぶしゃぶ専門店「しゃぶしゃぶ 山笑ふ」から、季節限定すき焼き鍋を販売

    02.April.2020 | FOOD

    一人しゃぶしゃぶ専門店「しゃぶしゃぶ 山笑ふ」は、季節限定メニュー「国産牛リブロースと玉ねぎのトマトすき焼き」を2020年4月27日(月)より販売する。

    「しゃぶしゃぶ 山笑ふ」とは

    厳選された産地の肉と季節ごとの旬の野菜を、匠の技を集結させたこだわりの空間で楽しめる、“一人しゃぶしゃぶ”の専門店「しゃぶしゃぶ 山笑ふ」。日本独自の食文化であるしゃぶしゃぶを楽しむために、O型のカウンター席を中心に一人にひと鍋ずつ用意している。伝統工芸品の「曲げわっぱ」、オリジナルの銅鍋、掛川手織葛布の「のれん」など、各所に匠の技を感じられる。

    国産牛リブロースと玉ねぎのトマトすき焼き  ¥2,200 新作「国産牛リブロースと玉ねぎのトマトすき焼き」は、昆布出汁をベースとした上質な割下にガーリックオリーブオイルを入れて食べる、和と洋の要素を組み合わせた新感覚のすき焼き。

    合わせる食材は、甘みの強い玉ねぎとトマトに加え、国産牛のリブロースを贅沢にたっぷり120gで提供。そのまま食べても卵にくぐらせても口一杯に旨味が広がる。またセットに含まれる池田製麺のきしめんは、付け合わせの粉チーズと残った卵に混ぜることでカルボナーラのような味わいに! 銅製鍋の中で色とりどりの食材が融合し新しい味へと変化していく、ワクワク感満載のトマトすき焼きを試してみて。
  • 人気焼肉店「ふたご」が京都・東山に肉づくしのコースを提供する「肉割烹ふたご」オープン

    14.March.2020 | FOOD

    国内外に74店舗飲食店を運営する株式会社FTG Companyは、新業態「肉割烹ふたご」を2020年3月27日(金)京都・東山にグランドオープン。「THE JUNEI HOTEL 京都」内に併設するレストランとして、和牛本来の旨味・美しさを最大限に引き出した、割烹仕立ての肉尽くしフルコースを提供する。※2020年2月末現在   歴史と伝統、文化の薫り漂う優雅な京都・東山区に誕生する「THE JUNEI HOTEL 京都」は、全11室(バンブースイート1室)の観光型スモールラグジュアリーホテル。”竹に抱かれ、月光満ちる空間での滞在” をコンセプトに、人と人の縁を象徴する竹と、京都・東山のなだらかな山並みを煌々と照らす月に囲まれており、デザイン性の優れた、美しい竹の伝統工芸品を用いた内装や客室は、優しさと安らぎの空間を提供する。

    店内内観

    そして、首都圏を中心に展開している「大阪焼肉・ホルモン ふたご」の新業態として、「肉割烹ふたご」が「THE JUNEI HOTEL 京都」にオープン。和モダンを基調とした店内は、全て半個室と個室に。日常と非日常をつなぐ特別なプライベート空間では、最高ランクの和牛と旬の素材を生かした、割烹仕立てのフルコースを楽しむことができる。

    お品書き *月ごとにメニューは変更となります

    「肉割烹ふたご」のコンセプトは「落ち着いた大人の“IKI”」。“IKI”という音には「粋」「息」「意気」「活」などの意味が込められている。「肉割烹ふたご」では、ひとりひとりの心の中に息づく“IKI”を楽しめるおもてなしのひとときを提供していく。

    フォアグラと和牛フィレの一口丼

    和牛リブロースと京野菜のしゃぶしゃぶ

    割烹仕立てのコースメニューでは、四季折々の滋味溢れる京野菜や芳醇な旬の食材を使用し、多彩な調理法で肉本来の旨味・味わいを引き出す。

    和牛サーロインの炭焼き

    最高ランクの和牛の中から、サーロイン・フィレ・タン・リブロースなど希少部位を贅沢に使用し、日本食として代表的な、焼肉・しゃぶしゃぶ・すき焼き、全てを一つのコースに盛り込んで、和牛の魅力を全て堪能できる「肉割烹」に仕上げた。 京都の季節が移ろうように、毎月変わるコースメニューで繰り広げられる匠の“IKI”。「肉割烹 ふたご」で心ゆくまで堪能しよう。
  • スペイン・バスクにて開催された日本料理コンテスト「和食ワールドチャレンジ」予選大会レポート

    26.February.2020 | FEATURES / FOOD

    日本国農林水産省は、日本食や日本産食材の魅力を発信するイベント「Taste of Japan in Basque Country. ~ Nippon Gastronomika ~」 を2019年11月26日にスペイン・バスクにある食の大学バスク・クリナリー・センターで開催した翌日、同校にて、日本料理に高い関心を持ち、技術・知識を向上させようと日々努力している外国人料理人を対象とした、日本料理コンテスト「和食ワールドチャレンジ」の予選大会と、日本料理の調理技能認定試験を開催しました。   「和食ワールドチャレンジ」は、日本国農林水産省主催で今回、開催7回目を迎えます。今回のテーマは『食感~ Texture and Mouthfeel ~』。予選大会は世界5都市で行われ、勝ち残った選手は2020年2月20日・21日に東京で開催された決勝大会へ招待されました。スペイン予選大会の審査員は、「菊乃井」の三代目主人・村田吉弘シェフ、ロンドンの「Roketsu」オーナーシェフの林大介シェフ、が務めました。   日本料理の調理技能認定制度は、外国人料理人で、日本料理に関する知識や調理技能が一定のレベルに達した人を認定する制度。今回の認定試験では、和食ワールドチャレンジ予選大会の出場選手6名とバスク・クリナリー・センターの生徒23名、合わせて29名が、ブロンズ認定の取得を目指します。 日本料理コンテストと調理技能認定試験が始まる前に、林シェフが講師となり、日本料理に関する知識・調理技術などの講習会が行われました。 林シェフは、「日本食では食材本来の美味しさを生かすことを大切にしており、食材は“神様からのいただきもの”と考えている。自然から生まれた食材には余計な味を加えないこと、味を足していくのではなく引いていくことを大切にしている。」など日本の食材に対する概念や、包丁の種類・持ち方・使い方など、実技に関しての講義も実施しました。   ここから受講者たちは2つのチームに分かれ、1チームは調理技能認定試験に参加し、松久秀樹シェフによるデモンストレーションの後、大根の桂むき・けんの実技試験を受けます。そしてもう1つのチームは、日本料理コンテスト「和食ワールドチャレンジ」の予選大会に参加し、大根の桂むき・けんと煮物椀の調理技術を競いました。   調理技能認定試験を受けるチームは、「Koy Shunka」オーナーシェフの松久シェフのデモンストレーションを見た後、実際に大根の桂むきとけんに挑戦。 剝いた皮の薄さが重要な実技試験。生徒は物音ひとつ立てず、集中して試験に取り組みます。 全員の実技が終わると、村田シェフ、松久シェフが生徒の作品を1つずつ見て、触って、技術のチェックをしました。今回の実技試験で技能を認められた生徒は9名。和食ワールドチャレンジ予選大会の出場選手6名と合わせて15名の合格者は、日本料理の調理技能ブロンズに認定されました。 同じ頃、別の会場では「和食ワールドチャレンジ」の予選大会が始まりました。予選大会に参加した6名の選手は、学内でプレゼンテーション等を行い選ばれた生徒だそう。 選手は、大根の桂むき・けんの技術と、大会運営側が用意した食材・調味料を使って作る「煮物椀」で腕を競います。食材や調味料の指定はありましたが、どう調理するか、どんな味付けにするかは自分次第。それぞれ必要な食材をピックアップし、調理を始めます。 みな集中して黙々と大根の桂むきをスタート。 続いて、煮物椀の調理が始まります。今回参加している選手は日本料理の調理は初挑戦でしたが、出場までに自主的に学んだ技術の積み重ねや、連日の日本食セミナーの講義の経験を活かし、自身の料理の味を追求しました。 できあがった椀について選手がプレゼンテーションを行った後、村田シェフ、林シェフとバスク・クリナリーセンターの前衛料理科の講師であるアルベルト・ロドリゲス氏が試食・審査をします。 厳選なる審査の結果、今回の優勝者は3番Mireia Farnosさんに決定!ダシが良くとれていることや、今回のテーマである”食感”が高く評価されました。 村田シェフから生徒たちに対して、「はじめて作った煮物椀だったと思うけれど、みな素晴らしい出来栄えだった。」と賛辞が送られました。 優勝したMireiaさんからは、「日本食の作り方を教わった先生方に自分たちの料理を食べてもらうことができて嬉しかった。もう一度同じ食材を手に入れて、もっと練習して上手く調理できるようになりたい。」というコメントも。彼女が東京の決勝大会でどんな料理を作ったのか、改めてレポートできればと思います! たった2日間のイベントでしたが、「料理」という大きなもので繋がっているシェフと生徒たちは、国籍や使う言語が違っても、お互いに信頼関係ができあがっているように見えました。もともと日本食に興味があった生徒たちですが、有名な日本人シェフからの新しい学びや新しい経験を通して、さらに日本食への興味や関心が増したことでしょう。   毎日お腹は空くし、1日3回食事をしますが、忙しいと1回1回の食事が適当になってしまうことがあります。今回のイベントで食べる人たちへ想いを込めて料理をしているシェフや生徒たちの姿を間近で感じ、私自身、食事や料理について、改めて見つめ直すことができました。 日本食レストランが海外で増えていくだけでなく、日本の技術や食材が各国の料理に活かされることで、さらに日本食・日本産食材を知ってもらう可能性や、好きになってもらう可能性が広がります。世界中の人が当たり前に、日本食や日本産食材を食べている未来が訪れるかもしれません。今回のようなイベントがさらに多くの国で開催され、日本食の裾野が広がっていくよう、MOSHI MOSHI NIPPON編集部も、日本食の魅力をこれからも世界に向けて発信し続けたいと思います。    

    審査員紹介

    村田 吉弘 (「菊乃井」三代目主人) Chef MURATA Yoshihiro 立命館大学在学中、フランス料理修行のため渡仏し、大学卒業後、名古屋の料亭「加茂免」で修行を積む。1993年、株式会社菊の井代表取締役に就任し、1976年「菊乃井木屋町店」を、2004年「赤坂菊乃井」を開店。自身のライフワークとして、「日本料理を正しく世界に発信する」「公利のために料理を作る」。また「機内食」(シンガポールエアライン)や「食育活動」(医療機関や学校訪問・講師活動)を通じて、「食の弱者」という問題を提起し解決策を図る活動を行う。2015年2月に日本食普及の親善大使に任命される。   林 大介 (「日本料理アカデミーU.K.」副理事長) Chef HAYASHI Daisuke 京都の料亭「菊乃井」3代目村田吉弘オーナーシェフに18歳で弟子入り。2004年「赤坂菊乃井」の開店に副料理長として携わる。その後、北海道洞爺湖The Windsor Hotel内の2つの日本料理レストランの料理長として抜擢され、2008年に開催されたG8首脳会議では、日本料理の責任者として従事する。日本の食文化の普及をミッションに2009年に渡欧。日本料理アカデミーUK 副理事長であり、現在、オーナー兼シェフとしてロンドンに日本食レストラン「Roketsu」をオープン準備中。2019年12月日本食普及の親善大使に任命される。   松久 秀樹 (「Koy Shunka」オーナーシェフ) Chef MATSUHISA Hideki 1997年にバルセロナに移住、2001年に「SHUNKA」、2008年に「Koy Shunka」をオープンし、2013年に日本人として初めてスペインミシュランガイドで一ツ星を獲得。現在ではバルセロナを中心に7店舗の経営・監修を行っている。2017年2月に日本食普及の親善大使に任命される。
  • 日本食の魅力を美食の街 スペイン サン・セバスチャンで発信「Taste of Japan in Basque Country. ~Nippon Gastronomika~」

    28.January.2020 | FEATURES / FOOD / SPOT

    2013年、“和食”がユネスコの無形文化遺産にも登録されてから、年々、日本の“食”は海外で人気を博しています。今や日本料理だけでなく、日本産食材を使った海外の料理も増えました。   このように世界から日本の“食”が注目を浴びる中、日本国農林水産省は日本食や日本産食材の魅力を発信するイベント「Taste of Japan」を世界各国で開催しています。今回MOSHI MOSHI NIPPON編集部は、スペインで開催された「Taste of Japan in Basque Country. ~Nippon Gastronomika~」に参加し、改めて日本の“食”の魅力に触れてきました。今回はイベントの様子をレポートします。 スペイン北西部、フランスとの国境に接する美食の街サン・セバスチャンにある4年制の料理大学バスク・クリナリー・センター(BCC)でイベントは開催されました。バスク・クリナリー・センターは米国のCIA、イタリアのUISGと並び世界三大料理大学のひとつであり、料理で学位が取れる欧州初の教育機関となっており、スペインだけでなく、世界中の料理人を目指す人たちが在籍する学校です。 生徒の“学ぶ”意欲はとても高く、今回のイベントにも、バスク・クリナリー・センターに通う約100名の生徒が参加しました。 日本の“食”の魅力を各国で発信している「菊乃井」の料理長・村田吉弘シェフ、ロンドンの「Roketsu」オーナーシェフである林大介シェフ、スペインの日本食レストラン「Koy Shunka」の松久秀樹シェフ、特別ゲストにミシュラン2つ星のレストラン「Mugaritz(ムガリッツ)」のアンド二・ルイス・アドゥリスシェフを迎えて、バスク・クリナリー・センターのホルヘ・ブレトン先生がモデレータとなって「バスクからみた日本料理の世界」をメイントピックにしたトークセッションを行いました。 テーマは多岐に渡り、「日本食では食材を”神様からのいただきもの”と考えている。味をつけるのではなく添える」という林シェフの話や、日本食を作る上で重要な要素として水・米・麹が挙げられたほか、自らも日本産の調味料や食材を使用しているアンドニシェフと日本人シェフたちによる、“旨味”についてのトークが繰り広げられました。 これまで欧州では旨味は、日本人だけが感じる概念のようなものだと考えられていましたが、今は酸味や甘味などと同じく、物質としての存在が確認されています。村田シェフはスペインで暮らす生徒たちに分かりやすい例えとして、10年寝かせた生ハムはグルタミン酸が増えることで旨味が増し、おいしくなっていることを紹介しました。 日本人は昆布やかつお節からダシをとり、当たり前に旨味を感じていますが、それは他国の人からするとまだまだ不思議な感覚なようです。 次のコーナーは村田シェフによる講義と調理デモンストレーション。ここでも旨味の話は続きます。 なぜ日本食がヘルシーなのかというと、日本食は味を追加するのではなく味の引き算をするから。素材の味を引き立てるように、味を添えている、という話に生徒たちはとても興味深そう。村田シェフは、オイルの量を足さなくても、ダシをしっかり取ることで深く味わいを感じられること、低カロリーでヘルシーな料理が作れること、を伝えました。 そして、スペインでも手に入りやすいドライトマト・鶏肉のミンチ・編み笠茸からもダシをとることができ、水に1日入れて置くだけで旨味が出ることを紹介。スペイン国内でも手に入りやすい食材でダシが取れることは、料理を勉強するBCCの学生たちにとって、とてもためになる情報だっただろうと思います。 講義の終盤には、昆布ダシとかつおぶしが配られました。 昆布ダシを飲んで、旨味を感じた人?と村田シェフが確認すると、旨味を感じられた人はゼロ・・・!わからないという感覚がわからない、日本人からすると不思議な感じなのですが、みなさん旨味を感じられないようです。その後、かつおぶしを口に含んでから昆布ダシを飲むと、多くの生徒が旨味を感じられていました。なんだかとても奥深いです、旨味。

    ↑調理デモ配膳準備の様子

    ↑調理デモ見本用

    最後に、調理デモンストレーションでは、しっかりとダシをとった海老しんじょうの煮物椀が配布され、全員から「おいしい!」という声があがりました。 次は松久シェフの調理デモンストレーション。スペインでレストランを3店舗経営する松久シェフ、軽快なスペイン語で笑いをとりながら講義を進めます。 きゅうりを使って”蛇腹切”を披露したあと、全員に2種類のイカが配られました。イカを食べ比べると、同じイカでも切り方によってその柔らかさや、味の染み込み方が違うことがわかります。 次はブリを捌き、寿司の握り方を説明します。わさびのすり方・酢飯(シャリ)の作り方と握り方を、終始動画で撮影する生徒も。日本人シェフのデモンストレーションを間近で見られるのは、とっても特別な体験なのだと思います。 最後にブリの握りが全員に配布され、みなおいしそうに頬張っていまいた。   松久シェフから生徒たちに話したアドバイスは「とにかく練習あるのみ!」ということ。自分も含め、アシスタントのパブロさんもとにかくたくさんの練習を重ねて、1人前になったとのこと。日本料理だけでなく、どんな料理のシェフにも通ずる”料理人”として大切なことを、自身の経験を踏まえ、お話されていました。   林シェフは「食材は神様からのいただきもの。科学として料理を勉強するだけでなく、それぞれの国の文化、風習、宗教による制限など、料理の裏側にも目を向けてみてほしい」とコメント。   そして最後に、村田シェフが料理人として"心がけていること"として、「料理を食べたお客さんが生きていてよかったと思うこと、また明日も頑張ろうと思ってもらえるような料理を提供すること」をいつも考えている、と生徒たちに伝えました。おいしい食事はいつだって私達の気分をハッピーにしてくれますが、村田シェフが食べる人のことを想って心を込めて作る料理、いつか私も食べてみたいです。 「Taste of Japan in Basque Country. ~Nippon Gastronomika~」に参加した生徒たちは、どの講義中もみな真剣な眼差し。世界各国の食を学ぶ生徒が日本食に興味をもってくれていることは、とても誇らしい気持ちでした。   気候や文化、それぞれの国の風習にちなんだ各国の料理がある中で、日本食ならではの食材・旨味・調理方法が世界から注目を浴びています。「Taste of Japan」を通して、その知識や技術を取得したシェフが増えていくことは、さらに日本食が世界へ広がっていくきっかけになることでしょう。