ヨーロッパのコンペで受賞!日本人デザイナーが手掛けるスツールが日本初上陸

19.June.2020 | FASHION

ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動をおこなうプロダクトデザイナー伊藤吉哲(いとうよしあき)は、2020年6月15日(月)より、自身の手がける美術性の高いラグジュアリー家具、家庭雑貨を扱うブランド「TAMEN」より、「Yosegi (寄木)スツール」の日本国内販売を開始した。

伊藤吉哲は、現代のアートシーンを牽引するニューヨークの中でも特に勢いのあるブルックリンをベースに活躍するプロダクトデザイナー。玩具デザインを手掛けるアメリカの有名スタジオで7年間研鑽を積んだ後、自身のブランドYoshi, Incを設立。独立後は玩具デザイン以外に活動の場を広げ、ラグジュアリー家具・インテリアのブランド「TAMEN」を立ち上げた。

「TAMEN」で発表している主力商品の1つが、「Yosegiスツール」。複数の木材を寄せ集め一つの物を作り出す日本の伝統技法「寄木」を用いて作り上げた椅子だ。日本の伝統技術と最新技術の融合により実現した作品は高く評価され、2018~19年度にかけ、イタリアの「エーダッシュ・デザインアワード」ドイツの「ジャーマン・デザインアワード」などで次々と受賞した。

「Yosegiスツール」の素材は、ヒノキとニヤトーの無垢材。自然の落ち着いたツートーンカラーを表現しており、どのような住空間ともコーディネートを楽しむことができる。二脚のスツールを重ねれば、テーブルとしても使えることも特徴。省スペース家具としても活躍する。

こだわりは、二脚を重ねた際の継ぎ目部分。参考にしたのは、日本の伝統的建築技法である「継手工法」。重ねやすく、なおかつ外れやすくなるように、十数回にわたり試作品の微調整を繰り返した。試行錯誤の結果、0.3ミリ単位の精密かつ正確な加工を施すなど、日本の職人の高い技術がキラリと光る作品となった。

これまで「Yosegiスツール」は、アメリカの「サザビーズホーム」など一部の高級家具・美術品を扱う店のみで販売していたが、今回日本でも取り扱いを開始。完全受注生産で定価 $2,500(26万円)となっており、ナチュラルな無垢材は、日本家屋にも現代的な邸宅にも自然に溶け込む。

 

日本の技術が詰まった家具をチェックしてみてほしい。

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    ラインアップ

     

    MOCOOK

      この家具製品は、学生たちが森林の循環不全という環境問題をテーマに流通の仕組みから考案した椅子や机など5種類のプロダクトデザインを、津山市の家具メーカーや木製品加工メーカーが製品化した。津山市特産の木材「美作材」が使用されている。昨年3月に学生も参加するかたちでの展示販売会が実施される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け開催直前で中止になったもので、1年越しの販売となる。より多くの人に高品質の国産材である美作材を気軽に使ってもらえるようにすることで、国産木材の利用を促進するという今回の共同研究の成果を、展示販売会場にてチェックしてみては?また、2019年度のプロジェクトでは製品化に選出された作品は4点だったが、その後、岡山県津山市の美作桧(みまさかひのき)を使用した調理や生活、様々なシーンに合わせて使えるウッドボード「MOCOOK」も津山市の家具工房「にいの屋」にて製品化。家具や建材の製造過程で出てしまう端材をそのまま捨てることなく有効活用したい、そんな想いから誕生した。   学生のアイデアと森林の環境問題を考慮した家具をゲットしてみては?