星のや京都、屋形船で嵐山の紅葉を独り占め「朝のもみじ舟」を開催

08.August.2020 | SPOT

京都府・嵐山にある全室リバービューの旅館「星のや京都」は、2020年11月20日~12月5日の期間、一日一組限定の「朝のもみじ舟」を開催する。2020年9月に完成したばかりの当館専用の屋形舟「翡翠(ひすい)」を貸し切って、目の前を流れる大堰川(おおいがわ)を進みながら、朝日に輝く小倉山や嵐山の紅葉を鑑賞するアクティビティ。屋形舟の中では鳥のさえずりに耳を澄ませながら、季節をかたどった和菓子でお盆の上に情景を描く盆景菓子を、抹茶とともに味わうことができる。錦の絹織物のような景色のなか行う朝の静かな紅葉狩りは、奥嵐山に宿泊するからこそできる体験だ。

 

屋形舟から朝日に輝く紅葉を独り占め

「星のや京都」の目の前を流れる大堰川を貸し切りの屋形舟で進み、朝日に輝く小倉山や嵐山の紅葉を独り占め気分で鑑賞できるプラン。両岸に位置する小倉山と嵐山は斜面が急なので、赤や黄へと鮮やかに色づく木の一本一本が際立ち、その景色はまるで錦の絹織物のよう。往来する舟の少ない早朝に屋形舟に乗るため、朝日に輝く紅葉が静かな水面に映し出される様子を眺めることができる。宿泊するからこそ体験できる、朝の静かな紅葉狩り。

 

和菓子で描く奥嵐山

屋形舟の中では抹茶とともに、季節をかたどった和菓子でお盆の上に情景を描く盆景菓子を味わう。「星のや京都」の紋をかたどった落雁のほか、モミジ、イチョウ、松葉や猪といった色とりどりの和菓子で、屋形舟から眺める一期一会の景色をお盆の上に描いていく。和菓子は1803年創業の和菓子店「亀屋良長」がこのアクティビティのために作り、抹茶は京都・宇治の茶舗「利招園(りしょうえん)茶舗」が、星のや京都のために茶葉を厳選し、挽いたもの。茶の一服が旅の「記録」になるようにとの思いと、大堰川の澄んだみどり色にちなみ、「録碧(ろくへき)」と名付けられている。野点籠を使って自分で抹茶を点てることで、旅の思い出を深めてみては。

 

屋形舟「翡翠」で過ごす優雅な時間

アクティビティでは、星のや京都専用の屋形舟「翡翠」を貸し切る。翡翠は、御簾(みす)や錺(かざり)金具など、京都の職人の技が随所にあしらわれた雅な舟。スイッチで屋根の色を白から透明に切り替えることができ、渓谷を染める紅葉と抜けるような青空を見上げて楽しむことができる。

 

雅な翡翠から朝日に輝く紅葉を眺めることで、平安貴族の舟遊びのような優雅な時間を過ごそう。

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