岐阜県のNIPPONIA 美濃 商家町に、現代美術ギャラリー「GALLERY COLLAGE(ギャラリーコラージュ)」がオープンした。豪商の別邸を改修した古民家宿泊施設内の質の高い展示空間を舞台に、“現代アートとローカルの新しい関係”をつくる。
1、羅針盤なき時代の「ローカルの価値」を、現代アートが照らす。
高度経済成長・グローバル化によって捨て去られてきた、ローカルの世界。その土地の自然・歴史文化に根ざした暮らしとその風景は、今また、人々にとって大きな意味を持つようになった。この時代だからこそ、地方の暗い夜の虫の音の奥に感じる様々な気配が、人々の進むべき方向を示してくれるはず。この場所で表現する作品は、ここに住む人がよく知る景色を、新しい姿で照らしてくれるだろう。「NIPPONIA 美濃 商家町」は、まちづくり事業として、現代アートと和紙を高いレベルで接続することで、地域の伝統産業と原風景の価値を、広く発信していく。
2、シーズン・ラオ「美濃・余白」個展開催中。
オープニングエキシビジョンはシーズン・ラオ (劉善恆/Season Lao )による「美濃・余白」展。レジデンス・プログラムで美濃の風景を取材し、ユネスコ無形文化遺産である「本美濃紙」にアプローチした、完成度の高い新作を発表した。2021年5月22日(土)には、オープニングイベントで行われた写真ワークショップ「美濃 心の風景を写そう」への参加者による、作品展示およびオンライン講評会が開催される。地元の高校の写真部を含む、地域の人々が撮った「心の風景」を、作家が講評する。
3、「Season Lao 宿泊プラン」スタート
作品と泊まれる「Season Lao 宿泊プラン」がスタート。期間限定で客室「満月」内に、シーズン・ラオのインスタレーション「氷蓮図」を含む複数の作品を展示。制作前のレジデンス・プログラムは、NIPPONIA 美濃 商家町の全面的なサポートのもと、客室への宿泊滞在と、和紙の手漉き職人や機械漉き工場などへの現地ツアーが実施された。また、併設の和紙専門店「Washi-nary(ワシナリー)」からの素材提供で新作を制作するなど、後援体制を充実させている。作品販売だけでなく、宿泊など複数の要素を組み合わせて、事業として継続運営が可能な仕組みが構築されている。まちづくりとアートのどちらの視点からも新しい試みだ。
1300年の歴史を持つ日本三大和紙・美濃和紙の世界観が広がるギャラリーコラージュへ足を運んでみては?
Information
GALLERY COLLAGE
場所:NIPPONIA 美濃 商家町(にっぽにあ みのしょうかまち)
住所:岐阜県美濃市本住町1912-1
併設施設:現代美術館「GALLERY COLLAGE」、和紙専門店「Washi-nary」
Season Lao 宿泊プラン予約: https://www6.489pro.com/asp/489/Ex.asp?p=Ax9TBvFz41
シーズン・ラオ展「美濃・余白」:2021年8月30日(月)まで開催中
シーズン・ラオ:http://www.season-lao.com/art-photo/?p=2766
Official Site:https://nipponia-mino.jp/?_ga=2.217144146.57539692.1620165152-665458390.1620165152
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カタール博物館(Qatar Museums)は、カタールにおける多様な文化活動を監修、促進、奨励する、通年の文化活動プロジェクト「カタール・クリエイツ(Qatar Creates)」を展開しており、その一環としてドーハ及び国内の至る所に、国内外の著名なアーティストによる40以上のパブリックアート作品を展示している。 この度、イスラム美術館(MIA)の敷地内に、日本人アーティスト草間彌生の象徴的なデザインによる大規模な屋外展示『My Soul Blooms Forever』が設置された。カタールで初めて公開される大型の作品が含まれており、色彩豊かで幻想的な植物や、象徴的な水玉模様のカボチャの立体造形などの壮大なインスタレーションを通して、アーティストの自然界に対する畏敬の念を表現している。この『My Soul Blooms Forever』は、カタールの「文化年(Years of Culture)」プログラムの10周年記念、また2012年の「カタール・日本文化年」のレガシーとして、2023年3月1日(水)までMIAパークにて展示されるのでぜひ足を運んでみてはいかが? Photo by Iwan Baan. Artwork © YAYOI KUSAMA. Courtesy David Zwirner, Ota Fine Arts, and Victoria Miro.
Information
草間彌生「My Soul Blooms Forever」展示
展示期間:〜2023年3月1日(水)まで
展示場所:MIAパーク(イスラム美術館)
Official Site:https://mia.org.qa/en/
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葛飾北斎「百人一首うばがゑとき 僧正遍照」すみだ北斎美術館蔵(前期)
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『百人一首』は、江戸時代中期頃までに一般教養として広く浸透し、次第に狂歌や見立ての形でも流通するようになったことで、より存在感を増していく。そのような中、誰もが知る『百人一首』の歌を絵にして内容を解説する趣旨により、北斎最後の大判錦絵シリーズ「百人一首乳母かゑとき(ひゃくにんいっしゅうばがえとき)」は企画され、27図が出版された。北斎は歌や歌人の一般的な伝承やイメージに独自の発想を盛り込み、北斎ならではの世界観を表現している。本展では「百人一首乳母かゑとき」シリーズから当館が所蔵する23図を展示するほか、江戸時代の『百人一首』事情なども紹介しながら、『百人一首』に関する作品約105点を幅広く展観。『百人一首』と北斎の力が掛け合わされた作品を堪能しよう。Information
北斎かける百人一首
会期
2022年12月15日(木)~2023年2月26日(日)
※前期・後期で一部展示替えあり。
前期:2022年12月15日(木)~2023年1月22日(日)
後期:2023年1月24日(火)~2月26日(日)
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Official Site:https://hokusai-museum.jp
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さどの島銀河芸術祭実行委員会と一般社団法人 佐渡国際芸術推進機構は、2022年11月12日(土)にさどの島銀河芸術祭2022の締めくくりともなる伝統芸能と現代芸術の祭典「焚く火 祭 2022」を開催する。本イベントでは、メディアアーティスト・落合陽一、現代音楽家・日野浩志郎(YPY)とサックス奏者・石原只寛を招き、佐渡伝統芸能・鬼太鼓や佐渡を拠点に活動する太鼓芸能集団鼓童(中込健太/住吉佑太)との地域芸能×現代芸術のパフォーマンスライブが行われる。 イベントテーマに「過去を遡り、未来を知る」を掲げ、公演では人類の創作活動の起源でもある「火」を囲み根源的体験とともにアートパフォーマンスが披露される。また、本イベントでは限定40名で株式会社スノーピークによるキャンプ宿泊型アートツアー「LOCAL ART TOURISM in SADO」も開催。1泊2日(2食付き)のアートツアーでは、有形文化財に指定されている佐渡市椎崎神社でのキャンプ宿泊や「焚く火 祭 2022」の鑑賞、佐渡の食を楽しめるツアー企画への参加も可能。鑑賞チケット・アートツアー予約受付は10月11日(火)18時より。詳細は「焚く火祭2022」公式ウェブサイトにて。
Information
さどの島銀河芸術祭主催「焚く⽕ 祭 2022」
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展示会企画、運営を行うICBA JAPAN PROJECTは、日本、海外で活躍する現代アーティストをディレクションし、現代の浮世絵をテーマに作品を展示する『NEO UKIYOE EXHIBITION』を2022年10月15日(土)から10月23日(日)までの期間中に、入場無料で開催する。 「東京と福岡、海外で注目を集める画家8名をキュレーションし、それぞれが制作する浮世の世界を表現したアート作品から、この時代を生きる意味を考えるきっかけになればと考えております」 福岡市西新のアートギャラリー「THE GALLERY 212」にて、午前11時から午後6時までオープン。10月15日(土)19時からは、オープニングパーティーとしてメインゲストに日本最高峰の凄腕DJ MASTERKEY氏を迎え、音楽とアートで彩られた空間でイベントを開催する。10月23日(日)19時からは、クロージングパーティーとしてメインゲストにジャパニーズレゲエの第一人者 MOONIN氏を迎え、イベントを開催する。
Information
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入場料:無料
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2022年冬、2023年春に日本初上陸となる、新感覚の没入型展覧会「ゴッホ・アライブ」の開催が名古屋・神戸にて決定した。 本展は、真っ暗な広い展示室に設置された様々な大壁と床に大迫力の“ゴッホ”が投影される新感覚のゴッホ展。まるで自分が作品に溶け込んでいくかのような感覚を五感で体験することができる。 ゴッホ・アライブは、最新技術のマルチチャンネル・モーショングラフィックスと映画館品質のサラウンド音響、そして高精細のプロジェクターを組み合わせている。世界を巡回し850万人以上を感動させた展覧会が、日本初開催。来場者をオランダ、パリ、アルル、サン=レミ、オーヴェール=シュル・オワーズを巡る旅に誘い、世界で最も有名な画家、フィンセント・ファン・ゴッホの生涯を称える。 体を包み込むような迫力のクラシック音楽が流れる中、ゴッホ作品3000以上の画像が、壁や柱、床などありとあらゆる場所に最大40台のプロジェクターで映し出される圧巻の展示空間では、鑑賞順路はなく、新たな角度から作品の隅々に触れることができる。ゴッホの芸術、生涯、時代背景を新しい形で感じることができる、今までにない展覧会となっている。展示室はすべて撮影可能。自分だけのゴッホをカメラにおさめてみてはいかが?
Information
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近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、2022年9月6日(火)から11月27日(日)までの期間限定で、展覧会「松伯美術館コレクション2022 本画と下絵から知る上村松園・松篁・淳之展」を開催する。本展覧会では、約2年ぶりの展示となる上村松園「花がたみ」「楊貴妃」をはじめとする当館所蔵の珠玉の作品の本画とともに、その下絵・縮図・素描があわせて展示される。
上村松園「花がたみ」1915
上村松園「花がたみ(下絵)」1915
上村松園「楊貴妃」1922
上村松園「鼓の音」1940)
上村淳之「四季花鳥図」2010)
当館では、松園・松篁の下絵・縮図・素描など貴重な資料が多数保管されている。松園は、縮図で学んだものが身について、構図を選び取り、着物の柄まで細心の注意を払ってした下絵を作っている。それらを、本画とともに鑑賞することで、そこに込められた強い思い、後ろに流れる遠大な時間を感じることができる。また、松篁・淳之が、写生によって対象への理解を深め、心の中にイメージを育み、そして、構図を試行錯誤して下絵を作り、一つの作品に結実させていくさまを垣間見ることができる。一幅の宇宙に、理想の世界を生み出そうとした三代の制作の過程を展観しよう。Information
松伯美術館コレクション2022 本画と下絵から知る上村松園・松篁・淳之展
開催期間:2022年9月6日(火)~11月27日(日)会場:松伯美術館
開館時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)
Officia Site:https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/shohaku/