直木賞作家・辻村深月による、アニメ業界で奮闘する者たちを描いた大人気小説「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)が発売から7年の時を経て遂に映画化。2022年5月に公開されることが決定した。本作の映画化決定のニュースに併せて、ティザービジュアル・特報も解禁!キャスト・監督・原作者からのコメントも到着した。
今や世界中が注目する日本のアニメ業界だが、その制作現場では、最も成功したアニメの称号=「覇権(ハケン)」を取るため、日夜熾烈な闘いが繰り広げられている。そんな世界に飛び込んだ主人公が、監督デビュー作で、憧れのスター監督と覇権を争うことに!クセ者プロデューサーや、個性的な仲間たちと共に、汗と涙と鼻水にまみれ、アニメの頂点【ハケン(覇権)アニメ】の称号を手にすべく、奮闘を重ねるのであった─。自分自身が“好き”なものに対して、まっすぐに向き合い、懸命に生きる全ての人に捧げる“胸熱”ムービーが日本を、世界を熱くする。
キャストには、吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子という実力派俳優陣が集結する。主演の吉岡が演じるのは、アニメが持つ力を信じ、チャンスを掴んだ新人監督・斎藤瞳役。目標に向かって努力するも、不器用がゆえ壁にぶち当たる日々の中で、それでも懸命に前に進む姿をひたむきに演じ、新たな一面で魅せる。
中村は、かつて伝説のアニメを世に打ち出した天才監督・王子千晴、柄本は、瞳を振り回す敏腕プロデューサー・行城理、尾野は、王子の才能に人生を懸ける名プロデューサー・有科香屋子を熱演。豪華俳優陣が揃い、2組の【アニメ監督×プロデューサー】が覇権をかけて火花を散らす。
メガホンを取るのは、『君の名は。』にCGクリエイターとして参加するなど数々のCMやPVを手掛ける注目の映像作家で、中村倫也主演の『水曜日が消えた』(20)で長編映画デビューを果たした吉野耕平。
また、老舗アニメ制作会社・東映アニメーションが監修を行い、変化の激しいアニメ業界の“今”のリアリティを徹底追求。劇中アニメ『サウンドバック 奏の石』『運命戦線リデルライト』の制作には『攻殻機動隊』シリーズなどで知られるProduction I.Gをはじめ、日本を代表するアニメプロダクションが参加している。
実はこのアニメ2作品は、本情報解禁に先駆けYouTubeに予告編がアップされ、ネット上では“謎のアニメーション”と話題となり、1週間で併せて10万を超える視聴数を記録。徹底的にこだわり尽くした劇中アニメにも注目しよう。
『サウンドバック 奏の石』特報
『運命戦線リデルライト』特報
本作初の映像解禁となる特報は、軽快な音楽に載せ、劇中アニメ『サウンドバック 奏の石』と、『運命戦線リデルライト』の映像をバックに、吉岡演じる瞳が「アニメは魔法を超える力を与えることができる!」と真剣な表情で訴えかけるシーンから始まり、瞳、王子、行城、香屋子がアニメ制作に奮闘する姿と、慌ただしい制作現場の風景がテンポよく描かれる。
特報公式Youtube
さらにティザービジュアルも解禁。それぞれが作っているアニメのメインキャラクターを背負い、真剣な表情で正面を見据える4人の姿と、「覇権を掴め。」「己を超えろ。」のキャッチコピーが、覇権を賭けた熱い闘いがこれから繰り広げられることを想像させるビジュアルに仕上がっている。
吉岡里帆コメント
公務員出身の新人アニメ監督、斉藤瞳を演じさせて頂きました。1本のアニメが生まれるまでの軌跡と、アニメーター達の死闘を描く今作。日本の宝とも言えるアニメーション作品ですが、その裏では想像の何倍も何十倍も地道な作業が繰り返されています。
アニメーター達の底知れない才能が日夜コンテとなり原画となり動画へと昇華されていく…
素晴らしいアニメを見た時、抑え切れない感動を覚えるのと同じようにそんなアニメ作品を作る人々の想いに触れた時きっと今までにない感動が届くと撮影をしながら毎日思っていました。
どうぞ『ハケンアニメ!』をよろしくお願い致します!
中村倫也コメント
王子千晴役、中村倫也です。台本を読みながら何度も「ある、ある。」と、この職業独特の〝クリエイター熱〟に頷いてしまいました。覇道に足を踏み込みながらも、悩み多き、王子という人間を演じることができて幸せです。きっと多くの人が、魂を削りながら仕事への情熱を注ぐ彼らを見て、日々を生きるエネルギーを受け取っていただけると思います。監督・吉野耕平の世界を乞うご期待!
柄本佑コメント
行城はクセが強めなのですが同時に人間臭くもあるヤツだと思い現場に臨みました。吉野監督は線が細く声が小さく、挙動不審なところがありますがその見た目からは想像できないほど頑固で芯の通った男らしさがありました。アニメ業界を生きる骨太な人間ドラマが時に軽妙に、時に深刻に描かれます!是非楽しみにしていて下さい!
尾野真千子コメント
希望、夢、憧れ、進むべき道、そんなキラキラした物語の中にいました。久しぶりに恋なんかしたりして。妖精のような吉野監督とのやりとり楽しかったです!どんな風に繋がっていくのか楽しみです!
吉野耕平(監督)コメント
本作は、もともと自分が映画化したかった原作企画を、逆に監督オファーを頂くという幸運に恵まれた作品でした。ちょうど自分自身が長編第一作目を撮った直後の、新人監督としての記憶も生々しいこの時期に、同じ新人監督の物語を描けたことの幸運と、さらに、素晴らしいキャスト・スタッフと共にその作品に挑めたことの幸運を、今は噛み締めています。様々な映像ジャンルを横断した、この作品ならではの共演をぜひお楽しみいただければと思います。願わくばこの作品が、スクリーンの向こうの誰かの幸運な出会いにつながりますように。幼い頃からずっと憧れてきたアニメの世界と、この作品を通じて関わることができたのは、本当に一生の幸運でした。
辻村深月(原作)コメント
『ハケンアニメ!』は私の小説の中では最も映像化が難しいタイトルだと思っていました。理由は、作中に登場する二本のアニメ。「その期の覇権をとる」と言われるようなクオリティーのアニメを現実に映像内に再現してもらうのはまず無理だろうと諦めていました。
だけど──今回、素晴らしいスタッフとキャストの皆さんの力を借りて実現しました。私の描いた王子が、香屋子が、瞳が、行城がここにいる。彼らの作るアニメがここにある。劇場で彼らの軌跡を目撃できるのが、今から楽しみでなりません。
©️2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会