メジャーリーグでも大活躍したエース・黒田博樹選手が所属する“広島東洋カープ”が、四半世紀ぶりにリーグ優勝を飾ったいまこそ、訪れたい場所がある。神田駅北口から徒歩3分のところにある広島お好み焼き『カープ』東京支店。多くの観光客が集まる「神田明神」や、アニメの聖地「秋葉原」から徒歩圏内で行けるのが嬉しい。
その名のとおり、本店は広島市内の「お好み村」で40年も続く名店。食材は広島から直送するのがこだわり。席に着くとまず、ベースとなるお好み焼きを選び、好みのトッピングを追加するというシステムだ。
常連さん一押しメニューは「ソバ入り イカ天」(1,100円/税込)。甘みがある豚バラとキャベツに細めのもやしとシンプルに仕上げられたお好み焼きは、イカ天をいれるだけでコクが増す。お好み焼きは箸ではなく、コテという金属でできたヘラを使って食べるのが文化。名物女将が正しい食べ方を教えてくれるから、安心して味わってもらいたい。
豚バラとネギを卵で包んだ「とん平」(900円/税込)は、ビールのお供に最高だ。
目の前で豪快に焼いてくれるパフォーマンスとソースが鉄板で焦げる匂いに食欲がそそられる。連日行列ができる店を切り盛りしている山岡さんご夫婦と息子さん。まるでけんかのように元気な掛け合いも、長く愛される理由の一つ。なんと大将の敏彦さんは、1964年の東京オリンピックに陸上ホッケーの選手として出場した経験の持ち主だ。
お好み焼きには2種類あるのはご存じだろうか。関西風と広島風。具材はほぼ一緒だが、焼き方に大きな違いがある。カープを堪能したら、くいだおれ大阪で関西風にも挑戦すると違いが分かっておもしろい。そして、広島で本家「お好み村」に行く機会があれば、カープ東京支店に行ったことを自慢してもらいたい。日本を旅行する楽しみがまた増えるはずだ。
■カープ 東京支店
住所:〒101-0044 東京都千代田区鍛冶町3−5 保坂神田ビル1階
電話番号:03-5296-0080
営業時間:火〜金 11:00〜22:00(L.O.21:30) 土 11:00〜21:00(L.O.20:30)
定休日:日曜、月曜、祝日
植木 祐梨子(ライター)
—
■関連記事:酒飲みの聖地・赤羽で朝からカクテルはいかが?
■関連記事:バラエティ豊かな日本の立ち食いグルメに注目!
RELATED ENTRIES
-
ナポリタンにかき氷、ホットケーキに焼きそばなど、懐かし系グルメが人気だ。昭和生まれにとっては思い出がつまった心なごむ味、平成生まれにとっては“一周回って新しい”感じが受けているのだという。今回紹介するのは、渋谷で人気のもんじゃ屋さん「おそうざいと煎餅もんじゃ さとう」。
そんな昭和グルメ次なるトレンドとして注目したいのがもんじゃ焼き。関東地方以外ではあまりなじみがないかもしれないが、東京ではもんじゃ焼きは浅草流と月島流の2流派があり、大きな違いは「土手を作るか、作らないか」にあるのだという。 “土手”とは、もんじゃの生地が鉄板全体に流れないようにする“防波堤”のようなもので、まずキャベツなどの具材で土手を作って、その中央に生地を流し込むのが月島流。それに対して、土手を作らず、生地で薄い煎餅のようなものを作り、鉄板上で刻んだ具材と一緒に食べるのが浅草流だ。 代々木上原「クリスチアノ」や渋谷「パッポンキッチン」と言った個性派レストランを手がける佐藤幸二さんが今年、渋谷に「おそうざいと煎餅もんじゃ さとう」をオープン。 豊富な食体験を持つシェフとあって、もんじゃはスタンダードなものから、ビーツやサワークリームを加えたロシア(税込1620円)、ナンプラーなどで味を付けたタイランド(税込1620円)など、変わりダネも用意する。 薄焼き煎餅を作るスタイルのもんじゃは佐藤さんが長年、暮らした浅草で慣れ親しんだもの。実家のような気取りのない空間で、懐かしグルメをゆっくり堪能したい。 Information
Address:東京都渋谷区富ヶ谷1-9-22 守友ビル1F
Tel:03-6804-9703
Hours:[もんじゃ]ランチ:11:00~15:00 ディナー:18:00~(L.O.22:00)
Holiday:月曜日
-
海外はもちろん、国内でも年々、日本酒人気が高まっている。カジュアルな酒場はもちろん、最近はフレンチやイタリアン、中国料理店でもアルコールのペアリングコースに日本酒を取り入れる店が急増。和食以外の料理に個性豊かな日本酒を合わせるのが、スタンダードになりつつある。 気軽に純米酒を楽しめると人気の「酒場 それがし」が、この5月、五反田に「肉料理 それがし」をオープン。
鳥料理を提供する系列店があるが、新店は牛肉を使った料理が中心。得意の日本酒のラインナップもいっそう強化している。 「日本酒は日本が世界に誇る国酒。その魅力や奥深さを若い人たちにも気軽に体験してほしい」と、オーナーの尾山 淳さん。 さっぱりとした赤身肉には、旨みが豊かで飲みごたえのあるタイプ、甘口ダレで食べるすきやきには淡麗辛口タイプなど、肉料理との相性を楽しみながら自分の好みを見つけるのもおすすめ。 オリジナルの日本酒「英雄(税込756円)」は炭酸で割って日本酒トニックとして飲むのも人気だ。「日本酒はちょっと苦手」という人も、肉料理とのマッチングを体験すれば、きっと夢中になるはず! ■Information 肉料理 それがし Address:東京都品川区西五反田1-4-8 秀和五反田駅前 レジデンス202 Tel:03-6420-3092 Hours:[月曜~木曜、土曜]17:00~25:00(L.O. 24:00) [金曜]17:00~26:00(L.O. 25:00) [日曜]17:00~24:00(L.O. 23:00) Holiday:不定休 -
餃子といえば万人に愛される“人気者フード”の代表格。最近は“餃女”を名乗る餃子好き女子も増えているが、とくに女性人気が高いのがシャンパンやワインとともに餃子を楽しめるバルスタイルの餃子店、青山の「ギョウザバー コム ア パリ」だ。
「ギョウザバー コム ア パリ」は餃子とともに、ナチュラルワインとシャンパンを堪能できる新感覚の餃子専門店。 ミシュランで星を獲得した『鳴神』の鳴神正量シェフが手がけるとあってサイドメニューやソースにもそのエッセンスが凝縮されている。「パリで餃子とシャンパーニュの店がすごく流行していると聞いて実際に行ってみたら、フランス人のお客さんたちがパテ感覚で餃子を食べているのを見て、これは日本でも絶対に受け入れられると思った」と鳴神シェフ。 野菜ギョウザ(税込520円)や肉ギョウザ(税込550円)など、スタンダードメニューのほかに人気なのがパクチーギョウザ(税込680円)やオニオングラタンギョウザ(税込920円)。 オニオングラタンギョウザは、水餃子のようなつるっもちっとした食感と、コクのあるオニオングラタンスープが驚くほど合うと評判だ。食事の前のアペ使いや、食後の〆にも。餃子とワインの意外な組み合わせを1度体験すれば、ヤミツキになること間違いなしだ。 ■Information GYOZA BAR Comme a paris Address:東京都渋谷区渋谷2-2-4 青山アルコープ205 Tel:03-6427-6116 Hours:17:00~23:45(L.O. 23:30) Holiday:日曜日 -
だんだん温かくなってきてBBQの季節が到来! 最近は、都心でも手ぶらでBBQを楽しめるスポットが増えているが、毎年、夏季限定でオープンし、話題を集めているのが六本木「アークヒルズ サウスタワー」の「ROOFTOP LOUNGE(ルーフトップラウンジ)」だ。
BBQの醍醐味といえば、開放的な雰囲気のなか食事やお酒を楽しめること。海や山など、自然を感じながらのBBQもいいが、仕事帰りやデートで気軽に行けるのは都心ならでは。道具や食材の準備も不要なので、外国人旅行客の利用も増えているという。 USビーフのハンキングテンダーや山百合ポークの肩ロース、ケイジャンチキン、野菜などがたっぷりと盛り込まれたカジュアルBBQコース(税込4300円)や、豪快なT-ボーンステーキにシーフードといった贅沢メニューを存分に味わえるプレミアムBBQ(税込6000円)コースも用意しているが、地下1階にあるショップで好きなお肉を購入し、持ち込むのもおすすめ。都会の心地よい夜風を感じながら食べるBBQ料理は格別の味。今年の夏は“手ぶらでBBQ”を是非、体験してみて。 ■InfotmarionARK HILLS SOUTH TOWER ROOFTOP LOUNGE Address:東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズ サウスタワー屋上庭園スカイパーク Tel:03-5549-1550 Hours:[平日]17:00~23:00[土日祝]5~6月 12:00~23:00 / 7~9月 16:00~23:00 Holiday:不定休 ※~9月30日まで(天候によって中止する場合もあり) URL:http://arkhills.beergardens.jp/ -
「春夏秋冬、朝昼晩カレーが食べたい!」そんなカレー好きによる、カレー好きのための連載。持ち物は、お財布とカメラと、ほとばしるカレー愛。自他共に認める、無類のカレー好き村田倫子ちゃんが、都内のカレー屋さんを訪ねます。今回は高円寺「ネグラ」へ。
一度好きになったらもう抜け出せない魅惑の街、高円寺。
ここ最近、そんな高円寺で飲むと、必ずと言っていいほど話題になるお店があった。「あそこ、行った?」「これから行こうと思ってる!」
酒の席でこう何度も名前が挙がるお店もそうそうない。
時を同じくして、倫子ちゃんからカレーの取材でここに行きたい!と連絡が入った。
“妄想インドカレー”こと「ネグラ」!
高円寺駅南口から徒歩2分。エトアール商店街にあるこちらのお店。
誰もが気になるであろうこのネーミング。
そう、ここはインドに行ったことのないシェフが、妄想でインドカレーを作るというコンセプトなのだ。聞くだけで楽しいこのコンセプトが、店名よりも先に街に定着したという。正式な店名「ネグラ」は、お店は切り盛りする二人の学生時代の溜まり場(店主の実家の離れ)の愛称をそのままお店に付けたのだとか。ワクワクしながらお店を開けると、さらに胸が高鳴った!
まさに溜まり場を彷彿させるような、所狭しと並ぶ面白い小物や本。
壁一面に描かれたカラフルでダイナミックな絵。
アートディレクションは苦虫ツヨシさん。ロックフェスなどのイベントのデザインも手がけるアーティストだ。
言われなければインドに行っていないとは到底思えない店主の大澤さん(お写真がないのが残念すぎるほど!)は、物腰が柔らかく、とても優しい人。
「店主がすごくインドっぽい雰囲気なので、何も言っていないのにインドで修行をしたと思われがちなので、もう店名から妄想って言っておいた方がいいかもと思って・・・」
その傍らで笑いながら話す可愛い女性、近藤さん。
一体どんなカレーが来るのだろう!
メニューは、季節の素材や同じく旬な妄想を元に日替わりで作られる。今日の妄想メニューは、葉玉葱とトマト、菜の花とアサリのサグの合いがけ(1000円)。トッピングは、金柑と胡椒のチャツネ(200円)。しびれるチャイ(500円)もオーダー!
1皿でこの存在感!2種のカレー、トマトにさやえんどう、人参など色とりどりの野菜もかなり贅沢!どこから食べようか迷ってしまう。
ガツン!と気持ちいほどスパイシーなチャイも他では味わえません。
「お、おいしい!」と声を上げる倫子ちゃん。続けて、「優しい!」と言うその言葉通り、軽やかにスプーンが進む味。
スパイスと食材の見事なバランス融合!辛過ぎないから素材の味もしっかり、だけど、スパイスの後味はじっくり引く。
味わいはもちろん、このバランスも初体験!“妄想だからこそ”のインドをしっかり感じました。無限の可能性を秘めたインドと、私たち人間の最大の強み、想像力(妄想力)!そのタッグは最強。
お店の遊び心に溢れた店名や内装、2人の柔らかい人柄を見て、ほっこりゆるい雰囲気を感じる人もいるかもしれない。
でも、それだけじゃない。
イマジネーションと自由を以って何かに挑戦するというのは、とても覚悟がいることなのだ。
そして、答えのないその味で多くの人を喜ばせるなんて、本当にすごいことなのだ。
思い出の溜まり場を店名に、前代未聞の挑戦に乗り出した2人が築いた、「妄想インド」という王国。 ちなみに、高円寺は度々「日本のインド」などと揶揄される。
妄想は、最強で最速の旅。
ここでしか味わえないカレーと空気を堪能しに、“インドの中のインド”に一度来てみてほしい。
model:Rinko Murata @rinco1023 Source:She magazine■Information
ネグラ(妄想インドカレー)
住所:杉並区高円寺南3-48-3
営業時間:13:00~21:00
定休日:月・火曜
※ 出店などで営業が不規則になる時もあるため、詳しくは公式FBページを
-
パブやバールなど、世界にはさまざまな酒場があるが、日本の大衆酒場はまた独特な空気感がある。浅草や上野界隈には昼間から営業している店も多く、最近は外国人観光客の姿もちらほら。予約必須のレストランとは違い、気軽に立ち寄れて気楽に飲めるのも酒場の魅力だ。昔ながらの昭和レトロな雰囲気を楽しみながら飲むのもいいが、最近は個性際立つ“ネオ酒場”の人気が上昇中。キャラは立っていてもディープすぎず、ほどよくラフな雰囲気が、若い世代にも受けているのだという。
酒場の聖地、上野御徒町に昨年オープンした「羊香味坊」も肩肘張らずに昼呑みを楽しめる店のひとつ。
オーナーの故郷である中国東北地方の料理とナチュラルワインを提供する神田「味坊」の姉妹店とあって、メニューには「味坊」名物の羊料理やワインに合う一品料理、麺類などが並ぶ。
この店でまずオーダーすべきは、さまざまなラムの部位を使った羊串焼き。ラムショルダーやラムネックなど串焼きは5種用意しており、ワインのおともにぴったり。近くの酒場を2軒、3軒とはしごするのも楽しいが、料理も酒も美味しく、居心地がいいとくれば長居は必至!?
■羊香味坊
住所:東京都台東区上野3丁目12−6
Tel:03-6803-0168
Holiday:無休
Hours:月~金曜日 7:30~9:30・11:30~23:00(L.O)
土・日・祝 13:00~22:00(L.O)
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13200566/
小寺慶子(フードライター)
−−−
関連記事:【東京ランチ】ミシュラン星付きのレストランや、肉自慢のお店で食べる絶品ハンバーガー
関連記事:【東京ごはん】ハレの日使いの焼肉店